『SDM』 VOL.22
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̶̶10年やってきて、何か忘れられないショーケースはありますか?Directed Showcaseの初めての作品、〝SYNERGY〞はいろんな想いがあったので思い出深いですね。初めての時って言葉で伝わらない事が多くて実際にやってみないと分からない事がたくさんありますが、SYNERGYは自分も参加して、内面からも調整ができたんです。TATSUOくんのディレクターとしての指導力も素晴らしく、Directed Showcaseの醍醐味を実感できましたね!̶̶Directed Showcaseの魅力って何だと思いますか?やはり相乗効果だと思います。シーンを牽引しているダンサーが自分の仲間と共に若手を活かし、高いクオリティーを求めて作品制作に取り組め、その対価が少なからず還元できるところですね!̶̶本番直前の心境ってどんな感じですか?率直に言えば「ワクワク」と「ドキドキ」の両方があります。でも、前日はイベント進行の面では終盤なので疲れていて眠いことが多く、「眠れない」という気持ちよりかは「さあ寝よう!」って切り替えて、翌日の為に寝てます。̶̶やってて良かったと思う瞬間はありますか?自分の提案やイメージが具現化し、一緒に頑張ったアーティストやクリエイターが本番のステージの上で活き活きと輝いている時ですね! そこに至るまでの試行錯誤は大変ですけど、そういった制作過程も思い出に残る時間です。̶̶ 10年目を迎えた感想は?あっという間に10年という節目が過ぎたことをうれしく思います。2002年から会場を横浜赤レンガ倉庫に変えた際、会場のいい雰囲気を生かしつつ、出演者と来場者が楽しめるイベント作りを重点におくようになったのですが、いま振り返るとあの時に『WORLD WIDE』が確立した原点だったなぁと思いますね。̶̶はじめた当初はどんな想いだったのでしょうか?イベント名の『WORLD WIDE』のようにダンスシーンをより広がりやつながりが出来るようにすること。また、ダンスエンターテインメントとして確立し、より多くの人にいいものを提供できればと願って取り組んでいました。̶̶何か忘れられない失敗などはありますか?失敗はたくさんしてきましたが……、一番悔しい想いをしたのは2006年の冬にKETZさんプロデュースのNE時(RYOSUKE、CHITO、YO-SIN、黄帝心仙人、RYO)の際、映像トラブルでショーを台無しにしてしまったことが、今でも悔やまれます。̶̶やってて良かったと思う瞬間はどういう時ですか?ショーを作る過程でダンサーの方々からさまざまな要求を求められ、より良い作品やショーケースが本番ステージで完成される。そういったすばらしい作品に出会えた瞬間です。ダンサーの方々の高いクリエイティブな才能にいつも驚かされ、どこからこの発想が生まれてくるのかと尊敬しています。「WORLD WIDE」10周年特別企画進化を支える偉人たち「WORLD WIDE」がここまで大きなイベントに成長した背景には様々なドラマが! そんな華やかなステージの裏側を長年支えてきたお二人にインタビュー。「WORLD WIDE」のアイデアウーマンAKIKOに直撃! 偉人2人目偉人1人目「WORLD WIDE」影の功労者今井氏に質問! 「WORLD WIDE」イベントオーガナイザーAKIKO“Directed Showcase”をはじめ、この10年間「WORLD WIDE」での企画を一手に担ってきた敏腕オーガナイザー。「トウキョウダンスマガジン」の編集長を務めるなど、シーンに大きく貢献している。株式会社ジールワールドワイドイベント制作プロデューサー今井 貴雄さん首都圏で人気のダンススタジオ、ZEAL STUDIOSを展開するジールワールドワイドのイベントプロデューサー。同スタジオの発表会や『WORLD WIDE』は彼なくして語れない。シーンに大きな衝撃を与えたKETZプロデュースの「UMU凝llection」。クリエイターとしての才能も評価される時代の幕開けに。ディレクターの個性が色濃く出る“Directed Showcase”。衣装も年々斬新なものが登場。ファッションショーとのコラボも実現。ダンスと様々な分野をつなげる新しい試みを展開。憧れの人と同じ舞台に立ちたい人にとって、GUESTLIVEのオーディションは大人気! 「若手もショーケースに出演できる環境を」と、いう想いから、若手実力派とシーンの重鎮たちをつなぎ、若い力をピックアップしようとしたのが始まり。ダンサーによるトータルな演出、出演者の選抜など、作品全てを手がけるというムーブメントの先駆けとなった。ストリートダンスの新たな魅せ方を常にダンスシーンにドロップし続け、ダンサーたちの羅針盤として導いてきた「WORLD WIDE」。その名に相応しく、日本のダンス・エンターテインメントを、文化として世界に発信できるほどに育て上げた、立役者といっても過言ではないだろう。そして、2010年12月、10周年の節目を記念するWINTER PARTY2010が開催。10年間の過程を凝縮した集大成でもあり、さらなる進化を期待させるショーが繰りひろげられた。その10周年記念のイベントの模様を徹底レポート!観に行けなかったキミもココでチェック★7.20@横浜・赤レンガ倉庫12.16@ディファ有明この年の夏に新しい実験のかたちとして行なわれた“Directed Showcase”。その試みが実を結び、今の時代のダンスシーンを象徴するスタイルとなった。8.1、2@品川・Stellar Ball12.12、13@品川・Stellar Ball“WORLD WIDE”といえば“Directed Showcase”というほど、クオリティが高い作品ばかりが集結。その効果でこの頃には出演者500人、動員数4000人を超えるビッグパーティーに!7.31、8.1@品川・Stellar Ballついに10年目を迎えたWORLD WIDE。若手ダンサーにチャンスを与えるオーディションも好評。舞台出演への登竜門的存在となった。人気ナンバーには100人近くトライするほど。7.27@品川・Stellar Ball2009.1.24、25@品川・Stellar Ball会場を現在の品川・Stellar Ball に移し、15回記念となったWINTER PARTYでは、2日間にわたって楽しめる規模に拡大。現在のスタイルが確立された。31

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