『SDM』 VOL.25
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ETCDANCECHODANCEAREASURGEThe Future of Teaching a DANCE.The Future of Teaching a DANCE.The Future of Teaching a DANCE. a DANCE.―まず最初にお聞きしたいのですが、今回、ETCさんとサージさんが〝協力体制をとる〞ということは、どういった内容なのでしょうか?二木:簡単に言うと、ETCの運営母体である弊社(有限会社エンターテイメントカンパニー)が、サージの運営もやるようになります。そして、サージの運営会社WEDAM COMPANYの代表である京極さんに、プロデューサーとして弊社の経営に参画してもらうことになりました。単なる合併とか吸収ではない新しいやり方ですね。京極:僕も、もともとダンススクールの垣根を越えたことをやりたかったんですよ。以前に地元である川崎を盛りあげるイベントを考えて、いろいろなスクールさんに一緒にやりませんかって声をかけたことがあったんです。その時、結構、反応が冷たいスクールが多い中、ETCさんにはかなり協力して頂いたんですね。それから色々と相談にのってもらう間柄になって、今回の話を持ちかけて頂きました。二木さんは僕の得意な部分を理解してくれていて、そこを買ってくれていたので迷いはありませんでしたね!―二木さんから見た、京極さんの得意な部分とは何だったんですか?二木:やはりインストラクターとして経験も実績もある方なので、経営者として損益を勘定している僕なんかよりもダンスを教えることに長けている。しかも経営者としての顔も持ち合わせている、そういった人と一緒に動いていければ、お客さんである生徒さんたちに還元できることも、もっと大きくなると思ったんですよ。―京極さんはいつぐらいからインストラクターをしているんですか?京極:もう13、4年ぐらいですかね。僕が教えを始めた頃はまだ、ダンススクールなんて全然ない時代で、あっても個人のジャズダンススタジオといった感じでしたよ。当時は「ダンスを教える」なんて、ほんと実力もあって名もある1部の人しかできない仕事でした。それが今では、ダンス歴が1年や2年の人でもレッスンを持てる。良くも悪くも、ダンスを教えることに対しての敷居が低くなったと感じていますね。―お互いに信頼されているように見えますが、最初から認め合うような仲だったのですか?京極:いやいや、第一印象は最悪でしたよ(笑)。だってこの人、もとからあったサージの川崎校の50m先に、ETCの川崎校を出店してきたんですから(笑)。二木:いや、別にサージさんに対抗してとかじゃなくて、たまたま空いてた物件がそこだったんですよ(笑)。だからちゃんと挨拶に行ったじゃないですか!京極:まぁ、そういうとこちゃんとしているのがすごいですよね。普通そういうのって、知らん顔して生徒引き抜いたりするじゃないですか? 律儀にわざわざ挨拶に来てくれたのは嬉しかったですよ。二木:もともとETCが対象にしたいのは初めてダンスをする人であって、すでにどっかのスクールで習っている生徒さんではないんですよ。だから「生徒を引き抜く」なんて発想はまったくなくて、むしろスタッフには「絶対にサージさんの前ではチラシ配るなよ」と徹底していましたね。京極:最終的には、お互いに川崎を盛りあげていきましょうって仲良くなりましたよね。サージもETCさんも、「スクールとインストラクターと生徒が手を取り合う、笑顔の三角形」という理念が一緒だったので、打ち解けるのは早かったです。普通だったら50m離れたスクール同士で仲良くなんて出来ないですよね(笑)。―やはり、普通はスクール同士って仲良くなれないものですか?二木:そういうわけでもないですけど、生徒を取り合うような関係の場合は難しいですよ。まれにですが、スクールでレッスンを持っているインストラクターが、そのスクールの生徒合併でも提携でもない、新たな体制!宣戦布告!?「50m先にスクール作ります」Special talkDANCEAREASURGEETCダンススクール二木 利征京極 尚也1+1を3以上にする、その相乗効果をお客さまに還元したい。1+1を3以上にする、その相乗効果をお客さまに還元したい。代表取締役代表取締役二木 利征二木 利征有限会社エンターテイメントカンパニー有限会社エンターテイメントカンパニー 音楽業界で活躍していた経験を活かし、より〝一般の目線〟でダンスシーンを見据え、これまでにないスクール経営方針を打ち出す。その成功のもと、現在もその規模を拡大し続けるETCダンススクールのオーナーである。PROFILEETC DANCE SCHOOL関東圏で9店舗を展開する日本最大規模のダンススクール。生徒のスキルアップを主な目的とする既存のダンススクールとは一線を画し、「ダンスを学ぶ楽しさ」をモットーにダンス人口の拡大に貢献している。運営ダンススクールhttp://www.e-t-c.net/HP ダンスシーンの盛りあがりもあり、近年、増えつつあるダンススクール。ともすれば、「生徒を取り合うライバル同士」とも言えるダンススクール同士だが、この夏、協力関係を結んだスクールがある。その2校、ETCダンススクール(以下略:ETC)、DANCE AREA SURGE(以下略:サージ)のそれぞれの代表に、その真実を語ってもらった!ダンスを教えることの未来。ダンスを教えることの未来。ダンスを教えることの未来。手を取りあう日。ダンススクールが手を取りあう日。ダンススクールが#0352取材・文=長濱佳孝text by Yoshitaka Nagahama写真=井上治photography by Osamu Inoue

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