『SDM』 VOL.25
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SETCDANCESCHOOLDANCEAREAURGEThe Future of Teaching a DANCE. The Future of TeaThe Future of Teaching a DANCE. The Future of Teachingや周りのインストラクターを引き抜いて、自分のスクールを立ち上げてしまうことがあるんですよ。京極:そういうのってお互いのために良くないですよね。本来ならば、ちゃんとスクール側に筋を通して、逆に独立を応援してもらうぐらいの関係がないといけないと思うんですよ。その点、ETCさんはすごいですよね。ちゃんとインストラクターが相談してくれますから。―ETCさんでもインストラクターが独立する話があったんですか?二木:あまり詳しくは話せませんが、ETCで頑張っているインストラクターが「自分の地元にダンススクールを作りたいんです!」って夢を相談してきたことがあったんです。まぁ最初は「勝手にしなよ」って言ったんですけどね(笑)。でも詳しく聞いてみると、「ETCの看板でやりたい」ってことだったんです。嬉しいじゃないですか、うちの看板、つまりは理念を継いでやりたいと言ってくれたんですよ。しかし、一人の人間が起業して、成功をおさめることはとても難しい。その大変さを伝えたところ、それでもやりたいというので、応援することにしました。具体的に社長業に関することから、お茶出しやエレベーターの乗り方など、社会人としての常識やマナーを教え、社会に独り立ちできるように研修しています。―やはり〝起業する〞ということは大変なんですね……。京極:これはダンスシーンに限らないんですけど、そんなに利益を追求せずに〝人と人のつながり〞でタダで何かしてあげたりすることが美徳とされているようなところってあるじゃないですか? でも、起業したことのある人しかわからないかもしれないんですけど、〝利益〞ってすごい大事なんです。カネカネ言うわけじゃないですけど、利益があれば守れるものや与えられるものもいっぱい増えるし、社会貢献もできるし、いいことがたくさんある。だから、経営における〝利益の追求〞ってすごく大事なんです。だけど、ダンサーが経営者の場合、これは僕もそうなんですが……、ダンスに対する信念もある。だから「利益を上げることに命をかける」ということの優先事項があまり高くない人が多いんです。―そういった意味では、二木さんのようにダンサーではなく経営に専念する人の方が向いているということでしょうか?京極:断言はできませんが、それはあると思います。やはり二木さん、つまりETCさんは日本一のダンススクールを目指しているじゃないですか? それって僕個人じゃできないことだと思ったし、今回の協力体制も、だったらその船に乗っかってみるのも面白いと思ったからなんですよね。その第一線で動くことができるなんて、ダンスをやっている人間としては幸せなことですよ。―今回の協力体制に関して、具体的にはどういったことが変わるのでしょうか?二木:企業としての視点で言えば、会社同士が合体することによって、より強固な安心の土台をお客さんに提供できるようになります。単純にスクールの規模が大きくなるので、例えば、インストラクターにとって厳しいタイムテーブルを組まなくて済むようになりますね。「インストラクターの都合による急なレッスンの休講」なんてものは起きにくくなりますよ。京極:やっぱりインストラクターの急な欠講や代講って、良くないですよね。もし悪びれずにそれをやってしまうインストラクターがいたら、「それはよくない!」って誰かが言わなきゃいけない。でも、大抵の場合、スクールのスタッフはなかなかそれを強く言えないですよ。だから、そういうことを言うのは、インストラクター歴の長い僕の役割だと思っています。―具体的に生徒さんにとってはどのようなメリットがありますか?二木:一番わかりやすいところで言うと、現在、ETCとサージの一部のメニューを利用している生徒に関して、両方のレッスンを受けることができるようになりました。単純にレッスンの選択肢が増えたことになりますね。京極:ダンススクール12校分のレッスンを受けるなんて、普通なら下手すると12枚の会員証と入会金が必要になりますからね。サージの生徒はETCに、ETCの生徒はサージにも通えるようになるので、生徒同士のコミュニケーションも増えるし、より盛り上がった大きなイベントなども出来ると思いますよ。―これから将来的に考えている展望はありますか?京極:スクールの規模が大きくなったことで、生徒さんに還元できることの可能性がさらに広がったので、よりいい形でそれを提供していきたいですね。こうやってスクール同士が手をつなげば、お客さんである生徒さんにもっと喜んでもらえるものを創っていけるので、それを突き詰めていきたいですね!二木:こういった協力体制で、うちと京極さんのいいところは足し合って、悪いところは打ち消していけばいいと思っています。1+1を3以上にしていく相乗効果を持って、生徒やインストラクターを含めた、ダンスシーンの将来をよりよくしていきたいと思っています!スクール同士が手をつなげば、生徒に還元できることも大きくなる。ダンサーは起業することには向いてない?〝名実ともに日本一のスクールを目指す〞その船に乗るのも面白い。〝名実ともに日本一のスクールを目指す〞その船に乗るのも面白い。代表取締役代表取締役京極 尚也京極 尚也有限会社WEDAM COMPANY有限会社WEDAM COMPANY プロダンサーチーム“POWER BOMB”として活躍後、インストラクター活動を開始。ダンススクールの黎明期をインストラクターとして駆け抜け、DANCE AREA SURGEを立ち上げる。SURGEではスクールのインストラクター兼オーナーとして経営を取りまとめている。PROFILE今回の事業統合の内容ETCダンススクール、DANCE AREA SURGE有限会社エンターテイメントカンパニー運営運営運営ETCダンススクール有限会社WEDAMCOMPANYDANCE AREA SURGE※有限会社WEDAM COMPANYはスクール運営以外の事業を継続。ETCダンススクールDANCE AREASURGE(システムの共通化)有限会社エンターテイメントカンパニー(※京極氏がプロデューサーとして参画)9校12校3校9校3校+=今まで2011年9月以降DANCE AREA SURGE神奈川を中心に3店舗を展開するダンススクール。発表会開催などの自社イベントの他、地域イベントへの協力やチャリティーへの取り組みなど、地域へ数多くの貢献を果たしている。運営ダンススクールhttp://www.d-surge.jp/HP53

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