『SDM』 VOL.26
3/68

ダンスを〝観ること〞が、こんなに楽しいことだと思わなかった!ダンスの魅力は決して〝踊りの上手さ〟だけではありません。作品としての魅力。人の心に残ったか。そして、どういった作品が大衆に認められるのか?ストリートダンスの世界でも、もっと、〝その話題〟で盛りあがっていいのではないでしょうか?これは例えば映画や音楽など、他のエンターテインメント業界では避けては通れない〝話題〟です。音楽業界であれば、どんなに〝いいシンガー〟がいたとしても、いい作曲家や作詞家の力が無くては、その歌声を多くの人たちに聴いてもらえません。映画なら、いい脚本家・演出家・監督を発掘し、応援していかなければ業界として広がりません。ストリートダンスも決して例外ではないはずです。そして、長年にわたる取材活動を通して分かったことがあります。それは、今、日本には世界トップクラスの素晴らしいクリエイティブ力を持ったコレオグラファー(振付師)がたくさんいるということ。そんな人たちを、もっと広い世界に伝えるため。「SDM」では、7月29日、『Legend Tokyo』というコレオグラフ作品のコンテストを開催しました。イベント終了後、ダンス業界ではない幅広い世界の方々から、「ダンスを観ることが、こんなに楽しいことだと思わなかった!」というご意見を頂くことができました。そして、ダンス業界内外の多くの方々が〝その話題〟を議論する声をお聞きすることができました。この〝新しい歴史の始まり〟は、入賞作品のみならず、出展作品が〝素晴らしい作品の連続だった〟からこそに違いありません!『Legend Tokyo』の1番の目的は、作品に順位をつけることではなく、「ダンスを観る文化を広げたい!」というところにあります。そして、その目的のきっかけ創りは、果たせたように思えます。今まで、見たことも聞いたことも無い、初開催の『Legend Tokyo』という試みに賛同して頂き、震災・延期の労苦を乗り越え、歴史をかえる偉業を成し遂げた620名の出演ダンサー・コレオグラファー、すべての皆様に心から厚く感謝致します。「SDM」編集長/『Legend Tokyo』オーガナイザー工藤光昭01

元のページ  ../index.html#3

このブックを見る