『SDM』 VOL.31
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あの熱狂から1年。今年も〝最強のダンス・エンターテインメント作品〞を決める季節がやってきた―。 昨年、初開催を迎えた『Legend Tokyo』。既存のチームコンテストやバトルイベントとは一線を画したこの大会、競われるのはダンスのスキルだけではない。ステージセットを使いこなす構成力や10名以上のダンサーをまとめる統制力、衣装や照明プランを考える演出力など、エンターテインメント作品を創りあげる総合力が求められるのだ。 今年はさらなる広がりを目指し、コンテストとしては異例の2DAYS開催! 昨年は1ヶ月前にチケットがソールドアウトとなっただけあって、「話題のコンテストを見たい!」と1日目から多くの来場者が会場である渋谷公会堂に詰めかけた! そんな中、幕を開けたオープニング。昨年と同じく、「各出展コレオグラファーによるソロ回し」という構成だけあって、各パートでは客席にいるそれぞれのファンはもちろん、各作品の控え室では大きな怒号にも似た大歓声が巻き起こる! 2エイトという短い間に込められた、各コレオグラファーの〝魂のインプロビゼーション〞とでも言うべき熱いダンスが、大会の幕開けを盛大に飾ってくれた。 ついに切って落とされた決戦の火ぶた。出演は事前に抽選された順番で行なわれ、先陣を切ったのはKAZ作品だ。前大会シードだけあって、その作品力の高さは実証済み。エンタメ性あふれる作品で来場者に「『Legend Tokyo』は単なるダンスコンテストではない!」という鮮烈な印象を与え、続くSUZUYAKA作品もバーレスクを彷彿とさせるショーアップされた作品で会場をとりこにする! それぞれのジャンルはもちろん、その方向性や展開、メッセージ性など、一口に〝ダンス・エンターテインメント〞と言えど、さまざまな表現方法で作品が展開されていく。TAIHEY作品がシンプルにダンスの幸福感を伝えたかと思えば、次のNORI作品はコンテンポラリーダンス的な技法で怒りを表現。梅棒作品が王道の少年漫画的物語の作品を展開すれば、次のTSUBASA作品は現代的な不安を思わせる悲劇的作品を披露する……。次から次へと披露される各作品のエンターテインメント性、その完成度の高さなど、大会はまさにハイレベル作品の目白押しとなり、最後まで来場者を飽きさせることがなかった。 大会1日目の全演目が終了すると、この1日目の最大の目玉である〝オーディエンス投票〞が行なわれる。入場時に配布された投票用紙に「良かったと思う作品」を3つ記入し、投票。その得票結果を、2日目に行なわれる優勝決定審査の「審査員1人分の意向」としてカウントするというシステムだ。 『Legend Tokyo』の大会の趣旨に近い「大衆が面白いと思う作品」という結果がストレートに表れ、最終審査に直接反映される制度だけあって、単なる〝自分の応援したい作品を1位にする〞制度にはならないように配慮されたこのオーディエンス投票。多くの来場者が真剣に、それぞれの感性で素晴らしいと思った作品を記入し次々と投票箱に用紙を提出していった。 明けて昼、審査員審査が行なわれる運命の大会2日目は、オーディエンス投票10位から4位までの結果公表で幕を開けた。大会の幕開けを飾る、魂のインプロビゼーション!コンテスト本編はハイレベルな作品が続出!誰もが面白いと思う作品、それを評価する投票!ReportDAY.1OPENING〝伝説〟の幕開けを飾るのは、各出展コレオグラファーたちによる魂の競演!コンテスト本編コンテスト本編では、それぞれの趣向を凝らした渾身の勝負作品が披露!オーディエンス投票大会1日目終了後、オーディエンス投票にはたくさんの来場者が詰めかけた!04

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