『SDM』 VOL.33

17/60

メンバー同士のシンクロ率も高くなるんです。練習に関しても、毎回ウォームアップする前にみんなで手をつないで「うぉー!!!!」って叫んでからするんですよ!今人‥でも1人で、あんなに大人数まとめるって大変じゃないですか? 僕らはチームとしてそれぞれ役割分担して作品づくりに臨めていますけど……。KAORI‥そうですね、やはり1人なので今人さんもおっしゃったように、振付師と生徒というか、〝私とダンサーのみんな〞というように立場は分けて考えています。この部分が出来てなかったら私の責任、これが出来てなかったらみんなの責任だよねって明確に分けて伝えています。逆に梅棒さんは、ダンサーに演技させたりするのって難しくありません?今人‥そうなんですよ、ダンサーって演技するのを絶対に恥ずかしがるんですよ。僕らはダンスも演技も〝同じ身体表現〞と考えているんですけど、演技となると途端に萎縮してしまう人が多いですね。―そういった要素って、オーディションでも結構重要だったりするんですか?今人‥梅棒の場合はそうですね。経験のない演技でも、ちゃんと割り切ってやれるか? そういった姿勢を重視します。ですから、ダンスの技術だけで魅せにくる人だと逆に僕らのスタイルって難しいんですよ。早い話、オーディションで「始めて下さい」って言った瞬間に僕の前に出てきて、ずっと僕から目を離さずに踊りきったら合格するかもしれない(笑)。KAORI‥そうなんですね(笑)。私の場合は、「レクイエム」が完全に群舞で魅せる作品だから、そういう柔軟性や私が教えた振りに対して、どれだけ客観的に理解して、覚えられるかという点を見ますね。だからオーディションではいつも、直接ダンサーの振りを見ないで、鏡を通して全体を見てるんです。そうすると私も客観的にダンサーを見れるんですよ。―今回、梅棒さんは特に〝出演者女性OK〞にしたことによって、作品のまとめあげ方も変わってきたりするんじゃないですか?今人‥この「男ならやってやれ!!」は練習方法や精神性、考え方など、とにかく出演者が〝男〞であることを前提とした作品だったので、かなり変わってきますね。KAORI‥具体的にどういう部分で男女の性質を意識したんですか?今人‥男って下手に物事を深く考えないというか、単純なんですよね(笑)。あくまで僕の経験上ですが、良い意味でも悪い意味でも女の子って「やれるようになったらやらない」という人が多い。でも男は単純だから限界を超えたところまでバカみたいに信じてついてきてくれる人が多いし、僕らも作品の向上を求めてメンバーに厳しく当たることもできるんです。―でもその甲斐あって、レジェンドの本戦ではあんなにも揃いに揃った振りで会場を沸かせる事ができたんですよね!今人‥でもまぁ正直な話、本番で若干早ドリしてるメンバーもいたんですよ。何百回と繰り返しても、本番だからテンション上がっちゃって。そういう部分では男はだめですね(笑)。その点で言えば、KAORIさんの揃えて魅せる「レクイエム」の群舞で、本番早ドリしっちゃったっていうダンサーはもちろんいなかったんですよね?KAORI‥一切いないと思いますね! でも『VIBE』の時あたりから、私もダンサーも見る目が段々と肥えてきて、以前は気にならなかったような箇所でも「今ちょっとずれてるね」って思うようになりましたね。今人‥……この「一切いないと思います」って即座に答えられるのがかっこいい(笑)。と言うか、うらやましい!―では最後に、この『Legend NEXT』に対する意気込みをお願いします!KAORI‥純粋に私の「レクイエム」を踊りたいって思ってくれる人が遠く離れた関東の地でもいるのは嬉しいです。この作品は、人が生きていく上で伝えたいこと、「私たちは生かされている」というメッセージがストレートに入っている作品なので、そこを伝えてくれるダンサーが増えるのも嬉しいので、私自身、楽しみにしています!今人‥今回の〝名作の再演〞というコンセプトの元で作品を再び創りあげる事は、やる事が絞られている分、やりがいがありますね。やる作品がわかっているので、オーディションを受けに来てくれる人も「あの役をやりたい!」って思って来てくれる人もいるだろうし、そういう意味でこの作品は『Legend NEXT』のコンセプトにすごく合っていると思います。出演メンバーが変わるので、演出内容を調整する必要が出てきますが、そうやって試行錯誤することがまた楽しみですね! http://legend-tokyo.com/next/『Legend NEXT』公式サイト梅棒、KAORIが作品参加メンバーを募集する『Legend NEXT』オーディションが開催!詳細はP28、または下記公式サイトへ!――伊藤今人キャストを変えることによって、新しい可能性が見えてくる。キャストを変えることによって、新しい可能性が見えてくる。「あの役がやりたい!」と思って参加を決める人がいるかもしれない! 伊藤今人(梅profileダンスとアクティング、それをJ-POPの1曲使いで魅せる唯一無二のパフォーマンススタイルをもつ人気のダンスチーム梅棒のリーダー。誰もが理解できる笑って泣ける青春ストーリーをまるでミュージカルのように進行させる作風は、彼がダンサー以外にも役者として活動している賜物と言えるだろう!『Legend Tokyo Chapter.2』で優勝を果たし〝レジェンド〟に!伊藤今人(梅棒)観る者すべてに感動と笑激を届ける、情熱のレジェンド・コレオグラファー!観る者すべてに感動と笑激を届ける、情熱のレジェンド・コレオグラファー!名作の再演、 15