『SDM』 VOL.33
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――MASAMI私自身ではなく、この「CARNIVAL」という作品を広め、伝えていきたい。私自身ではなく、この「CARNIVAL」という作品を広め、伝えていきたい。作品をまとめ上げるには、あえて〝しっかりしない〞ことが重要?―やはり作品づくりにおいて、出演メンバーに対して怒るというか〝厳しく諭す〞という態度も重要ですよね?MIWA‥そうですね。私の場合は怒鳴ったりするんじゃなくて、むしろ口数が減りますね。通しで踊った後に何もしゃべらなかったりして、「表情で察して」ってオーラを出します(笑)。MASAMI‥私も同じです! 怒ったりするタイプじゃなくて、人に強く言えないんです……。でも、レジェンドの時は1日だけそういう日を作ろうと決めました。その日1日は練習の最初から最後まで叫び通したんですけど、やっぱりそれからみんな変わってきましたね。私は苦手ですけど、こっちの本気度を伝えるためにも〝厳しく接する姿勢〞も重要だと思います。Junko☆‥私もあんまり人を怒れないタイプだから、むしろ褒めるようにしてますね。MASAMI‥褒めて伸ばすタイプなんですか?Junko☆‥そう、あとは情熱を伝え続けることかな。1回言っただけじゃ伝わらないから、毎回の練習でちょいちょい伝え続けるんです。それこそ小姑みたいに何回も(笑)。思っていることは何回も言わなきゃ伝わらないし、そうやって伝え続けて最後にようやく伝わるものだと思います!―そういった姿勢が、よい作品を作る振付師として重要なんですね! Junko☆‥やっぱり自分が踊るだけじゃないから、作っている自分の想いが、踊るみんなにちゃんと伝わらないといい作品はできないと思います。あとはやっぱり行動でも見せる! 何だかんだ自分が一番頑張らないといけないし、そうやって頑張ったり勉強している姿を私は隠さずに見せます。そういう姿を見るだけでも気付いてくれる人は気付きますね。MIWA‥ばれないように勉強するんじゃないんだ?Junko☆‥ばれないように、というより、「私は今、こういう事研究してるよ」ってちゃんと伝えるようにしてますね!―特にMIWAさんやMASAMIさんは人数が多い作品でしたから、まとめ上げるのは大変じゃないですか?MIWA‥レジェンドの時は本当にテンパってましたね。でもそこでいい経験ができたので気付いたんです。それは、私はしっかりしているようで、しっかりしていない(笑)。Junko☆‥あ、私もそのタイプだ(笑)。わざとじゃなくて、自然としっかりしていないようにしてると、周りのダンサーが自主的に色んな仕事を買って出てくれるようになりますね。MASAMI‥そういうやり方があるんですね! 私の場合は、最初の段階で「あなたはこれをお願い。君はこれをお願い」という感じで役割分担を決めていました。最終的には自分もしっかり動くんですけど、1人で背負い込むんじゃなくて、ある程度周りのみんなに協力してもらう方がスムーズに行きますよね!―なるほど! では、再演する自身の作品について、初めて触れる人に説明するとしたら、どんな作品かを教えて下さい!MASAMI‥「CARNIVAL」は5分間の中で、とにかく色んな動きがあります。ジャズやヒップホップ、ブレイキン等、それぞれの出演メンバーが出来る動きを活かして色んなジャンルで構成していますね。もちろん、自分のやったことのない動きもやってもらうし、色んなジャンルに触れることによって身体の使い方もわかると思います。後は何と言ってもハジケること!MIWA‥本当にジャンルを超えた画期的な作品だよね!Junko☆‥私も出たいと思った! でもナンバー作るの初めてで、あれだけの大人数で作るのはすごいよね!MASAMI‥いえ、本当に出演メンバーに恵まれたんですよ。でも、楽しさや華やかさで言ったら私はMIWAさんの作品に出たいです!MIWA‥ありがとう! 「LOVE IS BUBBLE」はまさに〝ハッピー〞をテーマに作りました! 『Legend Tokyo Chapter.1』は、もともと3月の大会で、作品づくりの時期的にちょうど震災があったから、「この作品を見てくれた人を元気にしたい!」とより強く思うようになって。もともとバーレスクの世界観が好きだから、それを日本人として表現したいと思った時に考えついたのが〝花魁〞。この作品のおかげで私の着物キャラが確立しました!Junko☆‥花魁って女の子みんなやりたがるけど、本当に〝花魁をテーマにしたショーのお手本〞みたいな完成度だよね! 私も出たい!MASAMI‥花魁だけど、単なる和物じゃなくて、最初にシャンパンの栓を開ける音が入っていたり、曲がジャズだったり、和と洋の融合のバランスが本当にすごいと思います! MA Junko☆profile「日本独自のステージ・エンターテインメントを生み出す!」。そんな想いから、様々なダンスジャンルを取り入れた〝ダンスホール・アートスタイル〟という新ジャンルを確立した気鋭のコレオグラファー。かつてはクラシック音楽の世界に従事し、その後、ダンスシーンに飛び込み、数多くのビッグフェスで活躍している。彩り豊かな振付けで、ダンスホールの魂を伝える革命家!彩り豊かな振付けで、ダンスホールの魂を伝える革命家!自らの信念を自らの信念をスタイル17

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