『SDM』 VOL.34
22/52

VIBE Dance Competition ダンスが産業として成立し、ビッグチャンスを掴むために世界中から多くのダンサーが集う都市、ロサンゼルス(以下略:LA)。そのLAで最も由緒あり、最高峰と名高いコンテストが『VIBE DANCE Competition(以下略:VIBE)』だ。今年も日本から、前回3位入賞したKAORI、そして『Legend Tokyo Chapter.2』でその実力を大会審査員に認められた黄帝心仙人が参戦することもあり、その活躍が期待されていた。 会場の空気は日本のコンテストとは雰囲気が違う。『VIBE』では、敵も味方も関係なく、素晴らしいパフォーマンスが披露されるとまるで地鳴りのように会場全体が盛りあがるのだ! そしてさらに、今回は昨年と明らかに違うことがあった。1部半ばの黄帝心仙人の出番、MCが「from JAPAN……」とコールすると、大きな歓声が沸き起こった! 前大会も経験しているKAORIは「昨年は日本からの初挑戦という事もあり、『日本人が何しに来たんだ?』という空気があったと思います。でも今年は完全に『待ってたぜ!』という期待されている空気でしたね!」と語る。昨年挑戦したKAORIと長谷川達也の作品は、現地の日本人に対する見方を一変させてしまっていたのだ! 黄帝心仙人が披露したのは、レジェンドの舞台で披露した作品を改良したもの。その超絶ムーブによる数々のトリックに、会場からは怒号にも似た激しい歓声が沸き起こる! ほとんどのチームが〝大人数で同じヒップホップスタイルのユニゾンをがっちり揃える〞という状況の中、突き抜けたセンスによる作品はその日一番の盛りあがりを巻き起こした! 一方のKAORIの出番は昨年の功績もあり、なんと大トリ! 来場者たちの期待値も高く、ともすればプレッシャーにも感じかねない空気の中、彼女が披露したのは『VIBE』のために創りあげた新作。危険性の伴う挑戦的なパートや大人数でユニゾンを揃えて見せる迫力のパート等、コンテストを意識した作りながら彼女自身のスタイルを貫いたメッセージ性の強い作品で会場の大歓声をさらった! 迎えた結果発表、惜しくも優勝は逃したものの、KAORI作品が3位、黄帝心仙人が2位を受賞するという、表彰3作品の内の2つが日本人作品という大快挙! 〝日本人の作品は素晴らしい〞という認識がもはや常識となりつつ現地、「次こそは日本人作品が優勝するのではないか?」という期待は、きっとそう遠くない未来に現実となるだろう!VIBE Dance Competition世界最高峰の大人数コレオグラフコンテストでTHE 18th Annual2013.01.27 @UCI Bren Ebents Center(Irvine、California、U.S.A)2013.01.27 @UCI Bren Ebents Center(Irvine、California、U.S.A)世界最高峰の大人数振付け作品コンテストと知られる『VIBE Dance Competition』。その舞台に今年も『Legend Tokyo』で活躍した振付師からKAORI、黄帝心仙人といった日本人作品が参戦、現地に大きな感動を巻き起こした! その波乱の大会模様をレポート!「from JAPAN……」と紹介されるだけで、日本人チームの登場に会場は大きく沸いた!日本人作品が全て入賞!日本人作品が全て入賞!日本人作品が全て入賞!日本人作品が全て入賞!個性あふれる日本発の2作品がもたらした大快挙!大快挙!!会場全体が期待して歓迎する、「from JAPAN」!20取材・文=長濱佳孝、青柳有厘text by Yoshitaka Nagahama、Yuri Aoyagi協力=boogiezone utopiacooperated by boogiezone utopia

元のページ  ../index.html#22

このブックを見る