『SDM』 VOL.36
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遊女たちの甘くて雅な世界観を華やかに表現!きらびやかな衣装、アップテンポな音楽、映像、照明、舞台上すべてを使って魅せる技術は、まさにエンターテイメントを追求するMIWAならでは! 扇子や傘をつかった演出や男衆の殺陣のシーンから中盤では雰囲気を一変させ、艶やかなペアダンスを披露。さらにクライマックスにかけてテンションを一気にあげるユニゾンなど、緩急自在な内容で観る者を楽しませてくれた! ダンスシーンで語り継がれる名作をさらに進化させ、披露した原田薫。難解な楽曲の世界観を研ぎ澄まされた感性で表現してみせ、ときにリアルな情景が1つ1つ情景として創り出されていく。 張りつめた空気の中、ダンサーの佇まい、放たれるエネルギー、全てに配慮された振付けと構成で繰り広げられる光景に、時を忘れ、ただ引き込まれる。観終わってもしばらくは余韻に浸りたいと思わせる、まさに舞台芸術と呼べる秀逸な作品であった!これぞMIWAワールド、艶やかなる遊女の世界にようこそ!コレオグラファーMIWA (Doll House,Un bijou)作品名魂を揺さぶる、圧倒的な完成度!時を超えた、究極の名作。コレオグラファー原田薫 作品名先駆者たちが継承する時代の匂い「これがストリートダンスの真髄だ!」コレオグラファー第1部:60~70年代 Ai Emori コレオグラファー第2部:80年代 YOSHIBOW、OHJI コレオグラファー第3部:90年代 JUN 作品名公演のラストを飾るのは、レジェンドのオープニング!!公演の山場を盛りあげる、YOSHIBOW渾身のソロダンス!公演のラストを締めくくる作品「ROOTS of STREETDANCE」。その幕開けは、日本ダンスシーンのパイオニアYOSHIBOWによるソロダンス! まさに〝歴史〟を体現する演出で会場の空気を引き込んだ!「ROOTS of STREETDANCE」が終わった後のフィナーレは、なんと「Chapter.2」のオープニングを模したもの! 次々と披露される各コレオグラファーのソロダンスに、会場からは割れんばかりの拍手が送られた! Ai Emori、YOSHIBOW、OHJI、JUNという日本のストリートダンスの歴史を作ってきた先駆者による「ROOTS of STREETDANCE」は、その名の通り60年代から90年代までのダンスの流れを楽曲や振付けで魅せるという大作! 4人それぞれの切り口で展開される作品は当時のダンスを生で知るパイオニアだからこそ出せるノリに包まれ、心地いいグルーヴ感を表してくれる! 技術だけでなく、醸し出す〝時代の匂い〞においても、余すところなくその真髄を見せつけてくれた!24

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