『SDM』 VOL.36
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ダンサーとしてレベルアップするために不可欠な〝踊るのための様々な知識〟。しかし、それを教えてくれる環境や機会は今までほとんどありませんでした……。そこで「SDM」が主催する次世代ワークショップ・プログラム『Legend NEXT』では、様々な知識が学べる史上初のダンス座学講義を開講! その講義の一部を抜粋してレポート!第2回目となる今回は、コトバタクミ講師による『舞台セットの効果的な活かし方』。この講義では、セットのある舞台でパフォーマンスを披露する場合の対応や、より作品を魅力的にみせるセットの活かし方をレクチャー! わかりやすく図解された心理学なども盛り込まれ、ためになる内容が盛りだくさんだった当日の内容から、その一部をご紹介します!『Legend NEXT 特別講義』 誌面編!今、必要とされてる“ダンスのための知識”を伝授!受講者に感想を聞いてみました!★次号では、吉田一統講師による『ダンサーのための照明講座』編をご紹介。お楽しみに!■ この講義を選んだ理由は? 僕は大学のダンスサークルに所属していて、今年の秋のサークル公演でナンバーを振付けすることになっています。でも、今まで振付けしてもらって踊るだけだったので、「どう見せればお客さんが楽しんでくれるのか?」がわからなくて困っていました。そこで、この特別講義があることを知って、振付けのことを勉強する1つのスタートにしたいと思って受講しました!■ 講義の感想は? 「お客さんの目線が集まるのはどこか」、「人はどこに注目するものなのか」という話が印象的でした。その他、作品づくりは振付者の独りよがりになってはいけないので、例えば「1回は一緒にお酒を飲みに行く」など、みんながついてきてくれる振付師になるには、練習の時以外でもナンバーの出演者との普段からのコミュニケーションが大切だということも学べました! 今まで〝振付けするための知識〞は先輩から少し話を聞くくらいで、しっかり学べる機会がありませんでした。将来的にはストーリー性のある1つの公演を作れるようになりたいので、これからもそのための知識を学んでいきたいと思います!コトバタクミ 講師2013.3.22@四谷地域センター今回の講師は…WRECKING CREW ORCHESTRAの演出家森本博紀さん一般参加『舞台セットの効果的な活かし方』第二回目★ 動体視力心理学★ 動体視力のジャンプ率★ 脳の補完と予測を利用★ セットを使ったステージング★ 遠近感を使ったおまけテクニック★ 質問タイム他にも、こんな内容の講義が行なわれました。ステージに舞台美術がない舞台。移動式の中道具などがある場合も、基本的には平舞台と呼ばれる。前方、後方などに照明器具が置かれることが多い。ライブやコンサート、発表会で使われるような台を組み合わせた形式。小劇場などの演劇にもよく使われる。段組みともいう。家や部屋、路地裏などのシュチュエーションを再現したのも。演劇やミュージカルなどによく使われる。まるで本物のようなため、リアルセットなどともいう。箱や板、棒などシンプルなものを配置したもの。椅子や壁として使用したり、シュチュエーションを連想させながら、美術兼小道具として使用する。客席からの目線天井の高さや舞台袖の位置を把握し、客席の端から端まですべての客席からのお客さんの目線から、どう見えるのかを意識する。出ハケ口セットの出ハケ口を利用することで、登場、退場にバリエーションをつけることが可能だ。アクティングエリア自分でセットを考えられる場合は、高低差を作って、アクティングエリアを拡張してみると、構図にバリエーションがつけられる。対象物額縁を配置したり、対象物があると、遠近感がつけられる。同じセットでも、あらゆるパターンをシュミレーションしてみよう。平舞台ひな壇型シュチュエーション型抽象型セットがどのくらいの大きさでどのように組まれてるか、図面をよく見てまず構造を知ろう。※これは、WRECKING CREW ORCHESTRA公演『ID』で実際使われた図面。主な舞台の種類主な舞台の種類実践!実践!Point1図面の解読Point2Point1Point2Point3実践 ① 構造を知ろう実践 ② 構図を考えよう実践 ① 構造を知ろう実践 ② 構図を考えようこのほか、・すべてのセットをいきなり使うのではなく、効果的に分けて使う。・絶対必要でなければ使わない。・見えない部分もセットの一部。 などのお話もありました!グチ27

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