『SDM』 VOL.37
44/68

―印象に残っているエピソード僕はやっぱりCh.1の延期が印象深いですね。リーダーの今人さんがスケジュールの都合で出れなくなって、代わりに作品を引っ張っていく人をどうするか話し合った時、僕がやりますと言いました。作品づくりに関して大変なことは無かったけど、プレッシャーがあって。梅棒の(結成時の)オリジナルメンバーが1人もでない状況で、〝これが梅棒です〞って作品を作らなきゃいけない。そこに対する責任感は大きかったです。―優勝して今思うこと優勝作品として〝梅棒〞と呼ばれたあの瞬間は、僕の梅棒としての11年間が報われる気がしました。徹底的に〝勝つ〞ことにこだわって圧倒的な評価で優勝できたのも、悔しい思いをしたCh.1での経験があってこそ。この3年間のレジェンドでの経験は全て、僕らの中でとても大きいものだと思っています。『Legend Tokyo Chapter.2』でレジェンドに輝いた梅棒が送る連載企画。あの栄光から早1年、『Legend Tokyo Chapter.3』においてオープニング演出&出演、そしてゲスト作品を披露した梅棒に、この大会への各々の想いを語ってもらった!男性のみのジャズダンスチーム。「踊りは気持ちだ!」の信念のもと、独特のパフォーマンススタイルでエンターテインメント性あふれる作品を披露し、多くのファンを獲得。数々のイベントでゲスト出演を果たし、必ずその日一番の盛りあがりを巻き起こすチームとして知られている。梅棒伊藤 今人伊藤 今人いとう   いまじんいとう   いまじん鶴野 輝一鶴野 輝一Q.レジェンドで得たものありきたりな言葉かもしれないけど、〝家族〟が増えました。ありきたりな言葉かもしれないけど、〝家族〟が増えました。Q.レジェンドで失ったもの寿命。絶対削れた。寿命。絶対削れた。つるの   こういちつるの   こういち飯野 高拓飯野 高拓いいの    たかひろいいの    たかひろリーダー不在のChapter.1―大会を振り返ってそれぞれの作品でジャンルや見せ方は色々ありましたが、世界観となるとダークなものが多かったと思います。その中で、TAIHEYさんやRuuちゃん、MARさんなどの明るく突き抜けた作品はいい意味で際立っていました。他にもChonさんの独特な表現と人の動かし方、MKMDCさんの視線誘導や構成展開の巧みさが印象的でした。―今回の受賞結果から優勝されたTwiggzさんは、クランプというストリート・ジャンルの作風で、人の心を動かすためにどうすればいいかを、わかりやすく体現してくれたと思います。それと、この結果はレジェンドが「どういう作風でも評価される」という、真に間口の広いコンテストということの証明。日本で唯一と言っていい、「自分のダンスが世間一般の世の中にどう受入れられるか」がシビアに評価され、学べる場だと思うので、多くのダンサーが挑戦する価値があると思いますね。―印象に残っているエピソードもちろん、Ch.2での優勝です。自分の人生で〝日本一〞を取れる日が来るなんて、以前は夢にも思っていませんでしたから。それともう1つ忘れられないのが、僕がスケジュールの都合で参加出来なかったCh.1の延期日程です。僕の作った梅棒をツルが代わりに背負ってくれて、表彰式のステージ上で悔しそうな顔をしている彼を客席で見ていました。もちろん僕も悔しかったけど、自分以外の誰かが人生をかけて梅棒を背負っているという状況はどこか嬉しかったです。―レジェンド3大会を通して挑戦する前は「どうすれば人の心に届く作品を創れるのか」はわかった気でいたけど、実際そうじゃなかった。結果はシビアで、どの審査員がどう評価しているかがちゃんと公表されるから、それがすごく勉強になりました。悔しい思いをしたCh.1、優勝できたCh.2と、レジェンドで得たものはとても大きくて、今では人の心を揺さぶる作品を自在に創れると自信をもって言えます!レジェンドで得たモノ―Ch.2からの出演の真意Ch.1の当時は普段のカメラマンとしての仕事に集中したいという事や、コンテストも『JAPAN DANCE DELIGHT』でやりきった感があったので、あまり梅棒としての活動も進んで自分から出る、という感じではありませんでした。そして、Ch.2で〝今度こそ優勝する〞という覚悟にみんながなって、僕も力になれたらと思って参加を決意したんです。役柄が役柄なので、あまり踊らず、ひたすら身体をゴツくする筋トレに励むことになりましたが。―梅棒の中での役割梅棒も以前より色んな人に知られるようになりました。大体「梅棒の人だ!」って声をかけられるのは自分か今人なので、梅棒らしい行動を、より意識するようになりましたね。「梅棒の人と話したら思ったより暗かった」とか思われたくないですから!Q.レジェンドで得たもの感覚の再確認。筋トレの知識。正しいご飯の食べ方など。感覚の再確認。筋トレの知識。正しいご飯の食べ方など。Q.レジェンドで失ったものあんまりないけど、夏という季節の楽しみ。あんまりないけど、夏という季節の楽しみ。Q.レジェンドで得たもの見る人の心を揺さぶる、作品づくりのノウハウ。見る人の心を揺さぶる、作品づくりのノウハウ。Q.レジェンドで失ったものない。本気でやっていたから手に入ったものしかない。ない。本気でやっていたから手に入ったものしかない。梅棒の象徴として審査員として見た今年の大会について(ツル)(ツル)(しぇーねー)(しぇーねー)42※Ch.1…2011年『Legend Tokyo Chapter.1』 Ch.2…2012年『Legend Tokyo Chapter.2』

元のページ  ../index.html#44

このブックを見る