『SDM』 VOL.38
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僕のダンスはヒップホップがベースになっているけど、様々なジャンルやスタイルに触れてきた結果が今の踊りなんだ。僕の所属する「LEGION X」は、各ジャンルの世界的ダンサーが集まった国際的オールスターチームなんだけど、今でもお互いに刺激し合って踊りを進化させているよ。さっきもMaMSoNにハウスのフロアムーブを習っていたところさ! なかなかそんな貴重な機会もないし、ダンスはもちろん、今まで自分になかった文化や表現との出会いが、また新しい表現のきっかけになるんだよ。原宿は世界的にも今最も注目度の高いスポットでもあるから、世界中からダンサーやアーティストが集まる。 このVenus Studioからどんなセンスを持ったダンサーが現れて近い将来、僕の前に現れてくれるのか楽しみだよ! 外からのインスピレーションも重要だけど、ダンスっていうのは自己表現だから、僕の場合は自分の中から生まれてくるものを大切にしているよ。普段多くの時間を過ごすとても小さな自分だけの部屋があるんだけど、僕はそこにこもって、リラックスした状態で自分に向き合いながら踊るんだよ。 だから僕の踊りは、ロッキンというスタイルに自分らしさを上手くミックスできているのだと思う。そういった部分でVenus Studioの落ち着いた内装の感じがかなり気に入ったし、集中してありのままの自分を表現できるね。 初めてきた僕がこんなにリラックスしてレッスンができる雰囲気なんだから、通えば通うほど自分の踊りが発見できると思うよ! こんな環境で踊れるなんて、TOKYOに住んでいるダンサーはラッキーだね! 僕が踊るクランプは、よくガレージに集まって踊るんだけど、基本的にはセッションやバトルでお互いのダンスに高め合う文化があるんだ。相手はFAM(ファミリー)のメンバー同士であっても、FAM対FAMであっても、お互い競い合う好敵手であり高め合う仲間なんだよ! 僕は自分のクランプを高め、広げるために、ロスを中心に世界中の様々なコンテストやバトルに挑戦してきた。僕が出場した『WDC』や、クランプを踊る仲間のTwiggzが参加した『Legend Tokyo』等、TOKYOでもここ数年で競い合う環境が整ってきているのは、いい流れだと思うよ。やっぱり誰にも負けないって強い気持ちが自分を高めてくれるからね! Venus Studioでレッスンを受けるときも、他の生徒よりいいダンスを踊るっていう気合いを持って欲しいね。 Venus Studioのレンガの感じが、僕の故郷であるフランスの建物を思い出させるね! たぶん、フランスのレンガを使っているんじゃないかな?(笑) フランスではダンススタジオが日本ほど多くなくて、地域ごとにコミュニティセンターのようなものが沢山あるんだ。そこに集まった人がそれぞれスポーツをしたり、音楽やアートを楽しんだりするんだけど、踊るスペースもあるんだよ。僕もそこでダンスを学んだし、下の子に教えたりしたね。 僕の所属する「Serial Stepperz」はその延長みたいな存在さ。上手い下手は関係なくて、ダンスは遊びでありライフスタイルなんだ。場所と人、そして音があれば誰でも楽しめて、人生の糧となるようなことをたくさん学べる。Venus Studioには、そんな大切な場所になる可能性を感じるよ。VOL.38COVER DANCER PRESENTED BY最高にリラックスできる空間だから、自分らしさを発揮できる。ライフスタイルとしてダンスを楽む――そんな場所が増えるといい。様々なカルチャーや人との出会いが、自分のダンスを進化させる。競い合う環境に飛び込むことが、自分を高めることにつながる。Ben Wichert(LEGION X)Tight Eyez(STREET KINGDOM)Fire LockMaMSoN(Serial Stepperz)INTERVIEW#1―――TOKYO、原宿Venus Studioに集まった4人のWORLD HERO。 各ジャンルで世界的に注目を集める彼らのクリエイティビティあふれるダンスは、どこから生まれてくるのだろうか? 貴重なインタビューからその秘密に迫る。the new destination of the dancers in the world.13

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