『SDM』 VOL.38
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取材・文=安江雄彦text by Takepico Yasue――レジェンドが終わって、活動に変化はありましたか? 有難いことに身体がふたつ欲しくなるほど忙しくなりましたが、合間を縫ってEXILEのライブに行ってきました。彼らのうち何人かは昔、同じRAG POUND※というクルーで踊っていたんですよ。 メンバーとも久しぶりに会ったのですが、レジェンド優勝をみんなに祝ってもらえて嬉しかったですね。それに仲間の頑張っている姿を見ることができて俺も元気が出ました! ライブ自体も勉強になるし、楽しかったですね。――アーティストのライブも作品の参考にするんですか? もちろんです。彼らのライブは日本トップクラスのレベルなので、レジェンド作品を創る時も参考にさせて頂きました! 大きな舞台での構成や、照明の当て方などは特に参考になりましたし、彼らはファンを楽しませるプロですから、〝魅せ方〞を極めている。ファンを楽しませることとのバランスが取れているんです。 当たり前ですが、プロとしてお金をもらう以上はただの自己満足ではいけない。表現者として僕が今考えていることは、「真のクランプを伝える事」なんだけど、クランプを初めて見る多くの人たちにとっては、そのままだとうまく伝わらない。だからすごく悩んで、葛藤して、試行錯誤しました。 尊敬するTight Eyezが率いるSTREET KINGDOMが、米国のTV番組『American Best Dance Crew』に挑戦した際も、同じようにそういう壁を越えてクランプを進化させたようにね。――レジェンドでの経験を通して、伝えたい事はありますか? 特に若手で頑張ってるクランパーやダンス界のために、ダンサーとしてキャリアを重ねてきた自分が何か残せないか、って考えて踊っています。やっぱり、日ごろ積み重ねてきたものを1つの作品に込めていかないと、自分の生きた証が残っていかない。それって寂しいじゃないですか? だから僕の中で、形として残すことが出来たレジェンドの作品は重いですね。これでやっと多くの人に、クランプへの想いや、日本に対する想いを、少しでも伝えることができたんじゃないかと思います。 TVで活躍するミュージシャンや芸人が自分の好きな事ばかりして売れているわけはなくて、みんな自分の表現がどうしたら伝わるのか、試行錯誤してもがいている。そういうのを理解して形にしているダンサーがどれだけいるのか……。プロを目指す若いダンサーには、そことしっかり向き合っていってもらいたいですね!※RAG POUND/クランプが日本に入ってきた初期に結成されたクランプクルー。PATO、SEVA、Twiggz、AKIRA(EXILE)、TETSUYA(EXILE)、NAOKI(EXILE)、NOB、TAKESHI、佐野玲於(GENERATIONS)らが所属。ジャパニーズ・クランパー、Twiggzが伝えるダンス道。ツイッグスちょっと遅めの夏休み!EXILEのライブ終了後、日本クランプ界の創成期から活躍したRAG POUNDが集結!『Legend Tokyo Chapter.3』にて最優秀作品賞に輝いたTwiggz作品。今年7月に開催された『WDC』のFREESTYLE SIDEにて優勝したTight Eyezとそれを祝福するTwiggz。クランプの〝今〟を伝える!TV番組に出演! レジェンド優勝の余韻に浸る間もなく、翌週からTwiggz Famによる、全国のクランパーと交流するツアーがスタート! 四国・松山では地元のFAM、PUMP UP FAMを訪問し、地元TV番組に出演したり、ワークショップやイベントのゲスト出演を敢行。 そんな忙しさの合間を縫って、ビーチで遅めの夏休みも満喫するひと時も♪他にも、金沢、札幌を回り、今後も名古屋、関西と続け、日本中のクランプスポットを訪問する予定だ!その松山、金沢、札幌!クランプ全国ツアー!Twiggzが代表を務めるKOB ent.が主催する、クランプバトルイベントが12月に開催!予選を通過した猛者たちによる、熱いバトルは必見!詳細はKOBオフィシャルHPでチェック!http://kob-ent.jimdo.com/その『KING OF BUCK 4』開催!2013/12/15(日)@踊心ダンスシアターワークショップにゲストショーケース!『Legend Tokyo』を経て、今、Twiggzが伝えたいこととは――。今夏、『Legend Tokyo Chapter.3』でみごとレジェンドに輝いたTwiggzの連載がついにスタート! クランパーのみならず、誰もがタメになるダンサーTwiggzの生き様、魅力を紐解いていく! 第1回目となる今回は、クランプというジャンルの秘密に迫るとともに、彼が『Legend Tokyo』を通して感じた、ダンス界に対する熱い想いを伝える!profileかつて単身L.A.に飛び込み、クランプの〝神〟であるTight Eyezに認められる。その後、STREET KINGDOM JAPAN、Twiggz Famのリーダーとしてクランプの普及や発展のために海外との懸け橋を担いながら、シーンの最前線で活躍。その傍ら、ダンススタジオstudio FAMILY経営、アーティストのツアーダンサー等、多角的に活動している。20

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