『SDM』 VOL.38
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―〝レジェンド〞の称号を得てから1年、改めて振り返ってみていかがですか? 「急激に何か大きな仕事が決まった!」ということは残念ながらないですね(笑)。ただ、Chapter.2の審査員の方から仕事を頂いたり、その方から広がった人脈でまた仕事に繋がったりと、徐々にですが広がっている感じはあります。 僕らがその1つ1つの仕事に誠実に応えて実績を作っていければ、「レジェンドの優勝者は仕事を任せるのに信頼できる!」ということに繋がる。そうなれば、後々の優勝者が受ける恩恵も大きいものになっていく、だから僕らが頑張ることに対するシーンへの影響というか、「梅棒はレジェンド優勝者として頑張るしかない」という自覚が芽生えましたよ!―シーン全体としても梅棒さんの影響か、ストーリーのある作品が増えてきたように思えますが、ストーリー作品を創る上での〝コツ〞みたいなものってあるのでしょうか? あくまでも僕らの場合ですが、大きく3つのあると思います。1つはどこを見せたいのかを意識する。「このシーンでは何を中心に見ればいいのか」というお客さんの視点をわかりやすく誘導しないといけません。 2点目としては、伝えたいことに対して優先順位を付けること。何が一番に伝わって欲しいのか、例えば敵の強さなのか、主人公のひたむきさなのか。その優先順位を決めることができたら、立ち位置や構成もはっきりしてきます。 3つ目は捨てる勇気ですね。お客さんの視点や見せたいものの優先順位を考えた時、どうしても削らなければいけないパートやシーン、表現も出てきます。作品にはどうしてもやりたい事を詰めこみたくなるものですが、見る人に理解してもらうためには、一番伝えたい事を活かすためにさまざまな欲や要素を究極までそぎ落とす。自分の考えているコトなんて、思ったより見る人には伝わらないですからね。―〝伝わる〞ストーリー作品を創るには、時には我慢しなければいけない事もあるんですね……。 あとは、ストーリーではなくテーマにとどめることも1つの方法だと思います。よく混同されている人も多いかと思いますが、役があって起承転結の流れがあるストーリー作品に対し、ある程度大まかなイメージを伝える事にとどめるテーマ作品。それならば、ダンスにこだわりたいダンサーも創りやすいと思うんです。具体例を挙げるならば、今年の大会のWREIKO作品、それとChapter.2のDEEP作品はテーマを掲げた作品として非常に素晴らしかったと思います!男性のみのジャズダンスチーム。「踊りは気持ちだ!」の信念のもと、独特のパフォーマンススタイルでエンターテインメント性あふれる作品を披露し、多くのファンを獲得。数々のイベントでゲスト出演を果たし、必ずその日一番の盛りあがりを巻き起こすチー ムとして知られている。梅棒『Legend Tokyo Chapter.2』でみごとレジェンドに輝いた梅棒が送る連載企画、早いもので今回で最終回! ラストはレジェンドとしての1年、そして観る人を楽しませる作品・公演について、リーダーの今人に語ってもらった!レジェンドに輝き、早1年。梅棒はどのような活動をしてきたのだろうか?連載も最終回なので、彼らの主な活躍をプレイバック!『ICE CREAM CARNIVAL 2013』ナンバー出展2013年3月2(土)、3(日)@北千住・シアター1010単独公演『スタンス』大阪公演開催2013年2月16(土)~18(月)@大阪・世界館『WORLD WIDE』ナンバー出展2013年1月19(土)、20(日)@水道橋・TOKYO DOME CITY HALL単独公演『スタンス』東京公演開催2012年10月17(水)~21(日)@池袋・シアターグリーン〝古代のエジプト〟というテーマの作品で高い評価を獲得し、準優勝に輝いた今年のWREIKO作品。関東の人気イベント『ICE CREAM』、そのナンバー発表会に作品を出展。好評を博した単独公演を大阪でも開催! 笑いの街である大阪でも爆笑を巻き起こした!関東の老舗大型ダンスイベントとして知られる『WORLD WIDE』にてナンバーを出展。梅棒初となる単独公演を開催! 多彩な客演陣と共に、幾度も来場者を爆笑と感動の渦に巻き込んでみせた!伊藤今人伊藤今人梅棒・リーダー梅棒・リーダー僕らの頑張りが、後の大会の評価につながっていく!レジェンドとしての1年!梅棒の活躍、Play back!26

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