『SDM』 VOL.38
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―梅棒さんも昨年行なわれましたが、ダンサーの1つの目標として〝単独自主公演〞があると思います。ダンサーが公演をやる意味とは何なのでしょうか? 一番は自分のやりたいことが出来るからだと思いますよ。5分作品だけでは興行として成り立たないので、ある程度長い時間の〝公演〞というパッケージは必要だし、「自分達だけを観に来て、自分たちの表現だけを感じ取ってもらえる場」なんですよ。良くも悪くも、100%自分の評価として全てが返ってきますから。―実際、昨年の梅棒公演はすごい好評でしたが、公演のような長い尺の作品を作る上でのアドバイスをお願いします! 僕の場合は、公演が終った時にお客さんにどういう気持ちになって帰って欲しいかという意識がまずあって、それが最大限に活かされるように全体に起伏を作っていきますね。 ただそれが全てじゃなくて、「こういうことをやりたい」って考えから作品がスタートする時もあります。昨年の公演だったら「いくつかのストーリーが組み合わさっていく公演にしたい」というアイディアが最初にありましたし、「帚星(ほうきぼし)」という作品も、「最後に手をつなぐ」というシーンが最初に浮かんだんですよ。―ストーリー作品を創る時と同じように、その最初のアイディアや思いついたシーンを中心に作っていけばいいんですね! いや、そこに執着し過ぎるのも良くないです。それはただ単純に「その公演を作る上で一番最初に思いついたアイディア」なだけであって、それより大事な何かが後々生まれてくるかもしれない。そこを土台に展開を積み重ねていくけど、それよりいい案が生まれたら変える勇気を持つことも大事ですね。 ただ、エンディングだけは最初に決めおいた方がいいと思います。ハッピーエンドなのかバッドエンドなのか、問題がどう解決するのか、そこは最初に決めて変えない方がいいですね。―では最後に、来年に開催される第2回公演への意気込みをお願いします! 第2回公演のポイントは個性豊かな客演ダンサー陣(東京公演のみ)はもちろんですが、開催期間が2週間のロングランなんです。普通、公演と言えば土日の2日開催とかで、予め知り合いに「この日に観に来て!」って予め日程を空けてもらうじゃないですか? でも2週間のロングランなら、始めの方の日程で観に来たお客さんの評判を聞いた、梅棒を知らなかった人でも観に来ることができるんです。 トータルの動員で目指しているのは3000人。この数字は大ホールの3回まわし公演と同じですが、小劇場のロングラン公演でその数を実現することが出来れば、自分たちの存在をもっと世に広めていくことが出来きます! ぜひ、期待してて下さい! あ、1年間連載ありがとうございました!Informationhttp://umebou.daa.jp/http://ameblo.jp/umebou-official/梅棒オフィシャルHP2014年4月開催『FINAL LEGEND』の総合演出に、伊藤今人が就任! 詳細は次号!http://www.e-t-c.net/ikebukuro/ETC池袋校梅棒レギュラーレッスン毎週木曜21:30~22:50(要予約)梅棒第2回単独公演『ウチの親父が最強』開催!梅棒オフィシャルブログ『Legend Tokyo Chapter.3』オープニング演出&ゲスト作品出展2013年8月10(土)、11(日)@舞浜アンフィシアター梅棒ワークショップ開催2013年5月24(土)、25(日)@サンライフ練馬「Legend NEXT」&『FINAL LEGEND』作品出展2013年5月18(土)、19(日)@KAAT神奈川芸術劇場関東大学学生ダンス連盟Σ第22回公演『I AM』オープニングナンバー振付け2013年3月22(金)~24(日)@埼玉・戸田市文化会館今年のレジェンドのオープニング演出、そしてゲスト作品を披露し、会場を盛りあげた!2回目となるチームワークショップ、応募者殺到のため、エントリーを締め切る程の大盛況!〝名作の再演〟というコンセプトの元、メンバーを変え「男ならやってやれ!!」を披露!梅棒の出身団体でもある、学生ダンス連盟の公演オープニングナンバーを振付け。それぞれ別々に展開していた3つのストーリーが徐々に絡み合っていく、梅棒の第1回公演『スタンス』。「最後に手をつなぐ」というシーンが最初に浮かんだという作品「帚星(ほうきぼし)」。観る人に伝えるためには、時に〝捨てる勇気〞を持て!〝ストーリーをダンスでつづる〟という手法において、もはや日本随一であると言っても過言ではない存在となった梅棒。そのリーダー今人が明かす極意(の一部)をここに紹介!お客さんの視点を考え、そのシーンではどこを見て欲しいのかをはっきりする! 「全部を見てほしい!」では、本当に見てほしい部分は見て貰えない。どこを見せたいのかを意識する!見せたい部分がはっきりしてくると、その中でも何を一番に伝えたいのかをちゃんと決める! そうすれば立ち位置や構成などを作る道筋もはっきりとしてくる。優先順位を付ける!優先順位の高いものをちゃんと伝えるため、時にはやりたいことや一度作ったものを捨てる! 〝伝わる〟作品づくりには「もったいない」精神など必要ないのだ!捨てる勇気を持つ!他にも……●イベントゲスト出演多数 ●ダンス公演『ASTERISK』(2013年5月18、19日@東京国際フォーラム ホールC)出演●チームレギュラーレッスン(ETC池袋校木曜21:30~)開始 ●ゆずアリーナツアー『GO LAND』パフォーマー出演 等々……1/23~2/2 @東京芸術劇場シアターイースト東京公演2/6~2/9 @梅田HEP HALL大阪公演27

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