『SDM』 VOL.42
14/68

――現在ではみなさん、プロダンサーとして、そしてインストラクターとして活躍されていますが、ご自身が生徒としてレッスンに通っていた時期はあったのでしょうか?全員‥あります!原田‥自分で言うのも何ですけど、当時はすごくとがってましたね(笑)。通っているスタジオで、上級者しか受けられないプロクラスを受けていて、同じクラスのみんながライバル、「絶対この中で一番になってやる!」って気持ちで受けてましたよ。Oguri‥僕もそんな感じでした! もうとにかく「自分が一番かます!」って気持ちで、変な自信もあって、メラメラしていましたね(笑)。YOSHIE‥私は高校生の時からレッスンに通い始めたんですけど、それまでダンスなんて知り合いに教えてもらうか、ビデオ見て真似するモノだったので、「ちゃんと教えてくれる人がいるんだ!!」って衝撃を受けましたよ!松田‥私も習い始めの頃は、「あの先生みたいに踊りたい!」って無心で習っていて、レッスンが楽しすぎてあっという間に時間が経ってしまっていたのを覚えています。――みなさんにもそういう時期があったんですね! では、現在のみなさんにとって、〝教える立場〞としてのレッスンはどういった場所ですか?原田‥レッスンって自分の好きな曲で、自分自身のスタイルを表現できる数少ない場所なんですよ。振付け業や舞台出演など、ダンスの仕事の現場ではそれぞれ、〝要求される表現〞がありますからね。ですから、レッスンは自分のスタイルを確認する場所でもあり、ダンサーとして向き合う場所でもあり、頑張っている生徒のエネルギーを感じる場所、刺激を受ける場所……、私にとっては色んな意味を持っています。Oguri‥教えることで、自分の中で動きを再確認できますよね。説明するために改めて自分の動きの仕組みを考えてみたり、そういった事が自分のコンディションを整えることになるんですよ。ある意味、レッスンは自分自身のトレーニングにもなっている感じですね。――レッスンで生徒に教える事が、自分自身のためにもなるんですね!YOSHIE‥そういう面もありますし、私は「何かを残したい、変えたい」とか、あまり大それたことは考えていなくて、ただシンプルに、私が教える事でダンスを楽しいと思ってくれる人がいる、それが嬉しいという感じです。レッスンを受けてくれる子に対して、喜ばせたい、もっと厳しくして上手にさせたい、そしてその時間を共有したい。その時間、喜びが好きなんです! だからレッスンを受けるのも大好きです。松田‥自分がレッスンを受けていた生徒の頃を考えると、自分のクラスを受けに来てくれる人がいる事がすごく嬉しいです。だからこそ、生徒さんに楽しんでもらえる様、毎回のレッスンが必死です!YOSHIE‥「必死」ってすごいわかる! 「ちゃんと伝わるかな? 楽しんでくれるかな?」って考えると、本当に1回1回のレッスンに必死なんです。だからこそ、上手くいった時のビールが美味い!レッスン生の中で、絶対に一番になってやる!1回1回のレッスンは、教える方も必死!Prole日本のストリートダンスとジャズダンス、両シーンをつなげたパイオニア的存在。80年代よりTRFの前身〝MEGAMIX〟のメンバーとして活躍。その後、様々なアーティストのコンサートやPV、CMに出演。ミュージカル「CHICAGO」等の舞台出演する傍ら、舞台振付けやステージングも多数手がけている。(BE BOP CREW、ebony)Prole世界各地でワークショップやパフォーマンスの招聘を受ける、日本のストリートダンスシーンを代表する女性ダンサー。クラブイベントやコンテスト、舞台公演出演やメジャーアーティストの振付け、バックアップなど、各方面から絶大な信頼を集め、その活動範囲は多岐にわたっている。今年の6月、PLESURE GARAGEグループ(以下略:PG)の踊心シアターで再演される、原田薫、YOSHIE、松田尚子、Oguriによるスペシャルパフォーマンス。トップダンサー&インストラクターとしても活躍し、かつては自らもダンススタジオのレッスンでその実力を磨いたこの4人が今、ダンススタジオにおけるレッスンについて語る珠玉のインタビュー!ダンスレッスンは、楽しくて、厳しくて、悔しくて、12

元のページ  ../index.html#14

このブックを見る