『SDM』 VOL.43
24/68

もと宝塚トップスター和央ようか主演で話題を呼んだミュージカル『ドラキュラ』を手がける。ダンスシーンの振付けは長谷川達也が担当!フジテレビ社屋のあるお台場にて、人気番組の体験ブースやステージなどを行なう夏イベントを開催!(※2013年までは「お台場合衆国」として開催)2014年よりシルク・ドゥ・ソレイユ『オーヴォ』を東京、大阪、名古屋、福岡、仙台の5都市ツアー公演を約1年半にわたって開催中!―フジテレビの〝事業局〞とは、具体的にどのようなお仕事をされているのでしょうか? 知られているもので言うと、毎年、夏にお台場で開催している「お台場新大陸」といった自社イベントですね。それにシルク・ドゥ・ソレイユやクラシックコンサート、ミュージカルに展覧会など、年間200種類ぐらいのイベント事業を手がけています。 ダンスが関わった仕事としては、EXILEのUSAさんがプロデュースしたDANCE EARTH PROJECTの舞台公演や、この『Legend Tokyo』でも初代優勝者となった長谷川達也さんを振付師として起用したミュージカル「ドラキュラ」などを主催事業として手がけてきました。―では日本の〝仕事としてのダンス〞については、どのようにお考えでしょうか?  世界に目を向けた時、それこそブロードウェイで活躍しているダンサーたちなんかは年収もすごいし、まさに〝スター〞と言える人がたくさんいるじゃないですか?でも国内に目を向けると、まだそこまでの位置にはいけてないという印象はあります。 そういう意味では、まだまだもっとやりようがある、成功するチャンスはあるのではないかと思います。例えばLDH(※EXILEの所属事務所)は〝パフォーマー〞という新たなカテゴリーを作って、「歌わなくてもダンスだけでスターになれる!」というフレームを作り出しましたよね。 そういうやり方が、まだもっと他にも出来る! そうする事でダンサーの市民権もあがっていくと思うんですよ! 野球やサッカーのように、「成功した人はどんどん海外に行ってしまう」では面白くないじゃないですか? 努力した人がちゃんと報われるようなフレームを国内で作ってあげることが、ダンスを取り巻く業界の責務だと思います。「成功した人は海外に行く」では面白くない!―では、『Legend Tokyo』大会の開催主旨についてはどう思われましたか? 資料を見ただけではピンと来ませんでしたが、実際に昨年の映像を見たら「なるほど」と思いましたね! それぞれの作品が5分という短い時間でさまざまな工夫や演出を凝らしてきっちり作られている。これはぜひ生で観てみたいと思いました! 私もダンスの専門家ではありませんが、こういった業界には長くいるので、振付師の仕事が多岐に渡っている、いわゆる〝演出家〞としての力がある事もわかっています。ですからこれからは、そういった人にミュージカルや長尺の公演の演出ができるようになって欲しい! やはりダンスの事は、ダンスの世界から上がってきた人が演出する方が面白いですからね!―では宇津井さんとしては、ある程度長い作品の〝演出〞が出来る人を求めていると? それもありますが、要は〝新しいフレーム〞を作れる可能性ですね。ダンスを使って90分程度を見せられる新たなもの! 例えば、シルク・ドゥ・ソレイユがサーカスを進化させて世界中で成功を収めているように、ダンスでもそういった事ができれば素晴しいと思います!―今大会に向けて、審査員としては作品をどのような点で評価しようと思われていますか? その振付師の意図がはっきりと解り、かつそれをダンサーたちがしっかり理解して表現している作品ですね。そういった作品こそが観る人に感動を与える事ができます。 それと、おそらく出演ダンサーたちもそれぞれ技術の高い人や低い人、さまざまな人がいると思います。そういった人たちをどう上手く調和させるのか? そういう所も見てみたいと思っています。 そのように上手く集団を導くことができる人、新しい演出やアイディアを見せてくれる人、私もそういった人と一緒に仕事をしてみたいと思っています!日本の振付師には、いわゆる〝演出家〞としての力がある!エンターテインメント事業の視点。舞台やコンサート、展覧会に音楽フェス、スポーツイベントなど、さまざまなイベントの企画や制作、プロモーションを行なっているフジテレビの〝事業局〟。日本屈指のこの大手メディアにおいて、そのすべてを取り仕切っているのが宇津井氏だ。メディアが手がける事業として、数々のエンタメイベントを手がけてきた彼が語る、ストリートダンスの可能性とは!?株式会社フジテレビジョン事業局長宇津井 隆ミュージカル『ドラキュラ』お台場新大陸 2014『ダイハツ オーヴォ』日本公演フジテレビが手掛けるエンタメ・イベント事業のトップ!民放テレビ局屈指の規模を誇るフジテレビの事業局において、現在、局長として、同社イベント事業のすべてを取り仕切る存在。フジテレビの夏の一大イベント「お台場新大陸」はもちろん、シルク・ドゥ・ソレイユ「オーヴォ」やミュージカル「blast」、そしてUSA(EXILE)の手がけるDANCE EARTHプロジェクトなど、名だたるエンタメ・イベントを手がけている。大会主催日本の振付師がもつ〝演出家〞としての力。そこから新たなるエンタメのフレームが生み出せる!出演ダンサーたちを上手く調和させ、作品の意図を伝えられるかどうか!?世界最高峰のバレエ公演『エトワール・ガラ』がこの夏開催!InformationInformation名実共に世界トップの実力を誇るバレエの殿堂パリ・オペラ座バレエ。その中でもさらに一握りの圧倒的な才能と実力を誇るダンサーたちによる公演が、この夏、開催! 22

元のページ  ../index.html#24

このブックを見る