『SDM』 VOL.44
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NaomiMamiNAOkaorinsayakaNaokiMisuzuOKKIMemorable Moment、そのメンバーを紹介メンバーの詳細のプロフィールはP62からの連載企画にて掲載!Memorable Momentのリーダーであり、京都の人気ダンススタジオSTUDIO DANCE ALIVEの経営者としての顔も持つ。『DANCE@HERO』、『VIBE Dance Competition』、『WORLD OF DANCE』など、国内外の名だたる大人数作品コンテストで高い評価を獲得している国際的コレオグラファーとして、その活躍は多岐にわたる。PROFILE―優勝おめでとうございます!表彰式で最後に名前を呼ばれた瞬間のお気持ちはいかがでしたか? 嬉しいという気持ちよりも、ほっとしました! 題材の重い、この「No War」という作品を踊るからには優勝しなければならない、つまり〝一番伝えないといけない〞と思っていたんです。ただ、優勝できたからといってこれで終わりなわけではなく、むしろこれからですね。この先もずっと、長く世界に向けて作品を披露し続けるべきだと考えています。―この「No War」という作品自体は何度か再演されていますが、最初に創られたのはいつですか? もともとは2011年の秋頃、私のスタジオの発表会用に創ったナンバーの内の1作品なんですよ。ただ当時はまだ、今みたいに踊るメンバーにそこまで作品に対する思いや意識などは伝えていませんでした。―では実に3年間、作品を再演し続けているんですね! そういうケースはKAORIさんの場合はよくある事なんですか? いえ、ほとんどはその時限りの作品で、「No War」以外には〝レジェンド〞のChapter.1大会にも出展した「レクイエム」ぐらいですね。この2つの作品はもっと世界中に発信したいという想いが強かったから、長く披露し続けているんだと思います。 ただ、「初演から何も変えてない」という訳でもないので、実際はどんどん色んな部分を変えていっています。観た人が良かったと言ってくれても、「本当にこれでいいのかな?」って思いはあって、そう考えながら修正して踊ると少しだけ答えが出て、また変えて……。そうやって少しづつ整理されていくんです! 創作活動にゴールはないから、そういう意味では作品と一緒に成長出来ていると思います。LAで行なわれた『VIBE』や『WORLD OF DANCE』、その他の機会でも「No War」は踊っていますが、今回は、今できる最高の状態までもっていけたと思います!―この65人という大人数は、どうやって統率したのですか? まず全体を9人ずつぐらいに分け、それぞれMMのメンバーがリーダーとなったLINEグループで連絡網を作りました。その他の実務もMMのメンバーで割り振り、最後に出てきたものに私は目を通す、それまではメンバーが動くというように、分隊と組織化を最初から考えて動いていましたね! 海外の大会に挑戦した時も同じ様にしていたので、「少し人数が増えたかな?」ぐらいの感覚でした。―なるほど! 「大人数を統率して作品を創り、遠征する」という経験が既にあったんですね! ただ、今までは私自身が色々動いていたので、今回はMMのメンバーがそれが出来るように動いていました。出演ダンサーたちの上に立って導く、本番1ヶ月前、3週間前、1週間、前日、当日……といった時期にダンサーのモチベーションをどう導いていくのか? それを考えて、1つ1つの言葉を選んでダンサーに伝える。コレオグラファーとして、MMのメンバー自身もそういう事が出来るようにしていかないといけないと思ったんです。 ―「ダンサーのモチベーションを導く」とは実際どうやっているのですか?  まず最初は、全員の気持ちを同じ方向に向けること。それが出来ると次は、それぞれの気持ちの重さに違いが出てきます。この人はまだ気持ちがフラフラしている、この人は気持ちは向いているけどまだ弱い……とかですね。一緒に踊る上では、その〝気持ちの差〞はストレスになるので、振付師はそこに気付けないといけません。 そこに気付いたら1人1人をケアして話すこともあるし、全員の前で話すこともあります。もしかしたら、良い大人数作品を創るためには、踊りじゃない部分が重要なポイントなのかもしれないですね!KAORI総合演出Memorable MomentMemorable Moment(以下略、MM)のリーダー、KAORIに、優勝作品「No War」についてインタビュー!〝伝えたい〞想いが強ければ、 作品は何度でも生まれ変わる。〝伝えたい〞想いが強ければ、 作品は何度でも生まれ変わる。COVER DANCERSpecial InterviewVOL.44より良い大人数作品を創るには、踊りじゃない部分が重要!?これで終わりではない!表現し続けることが使命。16

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