『SDM』 VOL.44
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審査員、来場者、その全ての目撃者が「前大会よりも遥かにレベルアップしている!」と語った今大会。観る者の心を震わせる作品が続く中、Memorable Moment(以下略:MM)はどのような作品で〝Legend〟の座を掴んだのか?今大会、最優秀作品を徹底レビュー!今、世界に問う、大会史上最大WINNER’S PIECE REVIEWLegend Tokyo Chapter.4作品の魅力を徹底解剖!巧みな構成展開!三角形から円形に、そして十字のフォーメーションに……。短いカウントの中でで流れるように紡ぎ出される構成は、もはや〝匠の業(わざ)〟と言える程の圧倒的な完成度を誇る!なぜ多くの人の心を動かしたのか?Point.1作品の冒頭はMMのメンバーのみが踊るパート(リーダーのKAORIはこのパートのみの出演)。恐ろしい程に研ぎ澄まされたユニゾンで観る者の心を掴む!まさに〝一糸乱れぬ〟と言うべきユニゾンは圧巻! コンマ数秒の乱れも許さぬシンクロ率の高さは、ダンサーたちの尽力はもちろん、指導者としてのMMの腕の高さを示している。恐るべきシンクロ率を誇るユニゾン!Point.2もはや〝ダンスの技術〟を超えた部分とも言える、出演者全員が魂から叫ぶような、心からの放つ感情表現。肉体的な部分だけでなく、精神的な部分も揃え、表現しているのだ。魂が叫ぶ、感情表現!Point.3作品のラストシーンで手をつないでいるダンサーは、「実際に今、戦争(もしくは緊張)関係にある国」を背にしている。また、兵士が傷ついていく様子を表すため、同じに見える衣装も作品の後半ではボロボロなっている等、作品の随所に緻密な演出が施されている。緻密な世界観の構築!Point.4複雑に展開される構成と振付けはもちろん、アクロバットな個人技も取り入れ、あらゆる要素で視覚的な変化が付けられている。19

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