『SDM』 VOL.45
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TAKAHIRO――まずそもそもの疑問なのですが、なぜTAKAHIROさんはこのTOPFIELD DANCE CENTERを立ち上げたのですか? 僕自身がNYで約10年ほど活動していた時、現地で僕がダンスを学んだ環境を日本でも再現したいと思ったのがきっかけですね。NYから帰国した時、僕がNYに向かった10年前と比べて日本にもダンススタジオがいっぱい出来ていたし、ダンスで夢を見る人も沢山いる、そういう事を感じたんです。――NYでTAKAHIROさんがダンスを学んだ環境とは、どのようなものだったのでしょうか? 日本て、1つのジャンルを追求して強くする事がすごく飛び抜けていますが、NYではいろんなジャンルを踊りこなせる人を育てるという場所が多かったんです。僕が通っていたダンスの学校は、日本で言うところのダンススタジオと専門学校が合体したような所でしたけど、バレエもジャズも、タップダンスも……全部をやらなくてはいけないという環境だったんですよ。――なぜそんなにも〝色んなジャンル〞を学ばなくてはいけなかったんですか? アメリカではやはりダンスの仕事も多いですから、「ここはジャズのステップで、これはバレエのターンが必要で……」と様々な要求に対応する力が必要とされるんです。そして日本ではまた、自分の武器、芯を持っている人も必要だと思っています。 つまり、そこで僕の考える、日本で必要とされるダンスのプロフェッショナルとは、スペシャリスト(専門家)かつジェネラリスト(万能選手)。そういう人をこのスタジオから輩出したいと思っています!――スタジオの設備自体も、随所にこだわりが見えますが、これにはどのような意図があるのでしょうか? やはりクオリティに関しては最高のものを提供したいですし、その為に様々な部分にこだわっています(※左ページトピック参照)。というのも、僕がNYにいた時って、ダンススタジオは自分がかっこいいと思える場所だったんです。ただの練習の場所ではなくて、「自分を上げてくれる場所」、そういう気持ちも高めてくれる場所にしたかったんですよ!――なるほど! 他にもこだわっているポイントはありますか? それはもちろん講師陣ですね! 僕が信頼できると思う人を、個人的に面接したりスカウトした人ばかりです。僕がNYで学んだ環境のように、ストリートダンスだけではなくタップやバレエ、そして演技のクラスや歌のクラス、ダンサーの身体を作るボディメイキングなど……。普通のダンススタジオでやったら人が集まらないかもしれない、でもプロになるには絶対必要! そういったクラスを用意しています。――真摯に〝プロになるために〞を考え抜かれているんですね! ただ、もちろんそれだけではありません。スタジオに通う人には〝ダンスを純粋に楽しみたい人〞という人もいます。楽しいレッスン、でも教えるのは一流の先生! だからそういう人にも自信を持って紹介できるんです! そして、プロを目指す人には色んなクラスを受けて欲しい。そんな、このスタジオの色んなクラスを受けてプロを目指すことを強力にサポートするのが、この4月から始めたプロ養成コースなんです。ダンスに100%ハマれるようになってもらうように導くのが、僕の役目。アメリカと日本のダンススタジオは、ここが違う!ダンススタジオとは、自分がかっこいいと思える場所!「NewsWeek」誌の〝世界が尊敬する日本人100人〟にも選出された日本人ダンサー・コレオグラファー。NYアポロシアターTVコンテストにて史上初の9大会連続優勝を果たす。マドンナのツアーダンサーやプロモーションイベント振付けの他、日本では大阪世界陸上の開会式、FIFA公式大会閉会式の振付け、総合演出などを手がけるなど、多方面で活躍している。〝アーティスト〞として、●「ALSOK」TVCM振付、「au GALAXY S5」TVCM出演●NHK Eテレにて初の冠番組「TAKAHIROの〝ダンス実験工房〟」放送●自身が考案するエクササイズ「アニソン・エクササイズ」DVDが発売●その他「王様のブランチ」、「スッキリ!!」、「めざましテレビ」などTV出演多数ダンサーとして、実に多岐にわたる活躍を誇るTAKAHIRO。その活躍の1部をご紹介!その他の活躍『Legend Tokyo』では2011年の初開催から現在まで、MCコメンテーターを務めている。今年の6月には、文部科学省が後援する高校ダンス部の大会『日本ダンス大会』の審査委員長を務めた。2011年には自身の所属するNYのダンスカンパニーを率い、国際フォーラムにて公演を開催!14TAKAHIRO(上野隆博)

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