『SDM』 VOL.48
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演出家に迫る!!出演ダンサーにインタビュー!!十の才能が一点に集い、  天に祈りを捧げ、そして踊る!Artist Interview20代の頃より国内外の名だたるミュージカルに出演し実績を重ね、近年では舞台「プルートゥ」にも出演。演出・振付家としてもキャリアを重ね、2010年には新国立劇場より〝次世代を担う新人振付家〟に認定される。PROFILE繋がり、広がる可能性を―「叶わぬ恋」「響鼓泉彩」TAKUYA「罰せられる者」大前光市「花火」Kaku×蔡暁強「レクイエム」10人のダンサー×天平(ピアノ)「恋の目覚め」MOCCHIN×LEE「至福の二人」福谷葉子×乾直樹「報われぬ恋」本間紗世×原田みのる10人天サンブルダン皷聖泉メンバーproduced by Minoru HarataSTAGE REPORT10人のダンサー&いづみ太鼓 皷聖泉「天」~集いしイノチの鼓動2015.3.20(fri) @大阪・和泉シティプラザ 弥生の風ホールMOCCHIN from D’OAMデュオは人生で初めてだったのですが、最後は違和感なく踊れました。ジャンルを越えて、人と人の愛があふれる仲間だったので、また集まりたいし、ここで見えてきたものを早速自分の活動でも活かしていきたいですね!Kaku(MORTAL COMBAT)みのるさんが僕の良さを引き出す演出をしてくれたので、おもいきりブレイキンをレペゼンした異種格闘技バトルができました! 互いに刺激し合える10人に選ばれた喜びと、感謝の気持ちでいっぱいです。福谷葉子いつもバレエを踊っているので、原田さんの振りが踊れるかはじめは心配だったのですが、進めていくなかでジャンルなんて関係ないんだなって感じました。このメンバーで表現することができて、とても幸せな気分です!蔡 暁強それぞれの個性、得意分野をどう活かしていくかを考えつつも、作品の空気を感じながら1つになることができました。素敵なメンバーが集まったこの企画で学んだことを糧に、より幅広い舞台で活躍していきたいです!LEEリハーサルでは毎回が発見の連続で、他の方のシーンを観て感動し、泣くこともありました。MOCCHINさんと一緒に踊るのは初めてでしたが、素敵な雨の場面、10代の恋を気持ちよく表現できて楽しかったです! 本間紗世原田さんとは長年一緒に踊ってきたので、おもいきり信頼して踊れました。複雑で難しい感情表現が求められるシーンでしたが、本番では心の底から湧き上がってきました。原田さんには改めて感謝ですね!TAKUYA自分のシーンでは、邦楽の歌詞の意味を大切におもいきり感情表現をできました。また他のスーパーダンサーの自分にない動きを観て、とても刺激を受け、自分のダンス人生にさらなる可能性を見出すことができました!乾 直樹顔の表情をつけて踊ることについてアドバイスをもらい、それによって身体も変わるのを感じました。全員が一流でありながら、驚くほど気さくで素敵なメンバー。みんなで日本だけでなく、世界に持っていきたいですね!大前光市(Alphact)序盤のインパクトある場面でしたが、僕の中の経験と原田さんの中のイメージを上手く近づけることができました。練習では怒られてばかりでしたけど、ドラマチックな原田ワールドは踊っていて楽しかったです!舞台を終えた感想は?10人がそれぞれ個性的で一流のダンサーなのですが、その分スケジュールがタイトだったのが大変。でも、1組ずつ丁寧にイメージを伝え続けることで、しっかりと世界観を共有でき、それに付き合ってくれる仲間、プロデューサーと一緒に形になっていく嬉しさを感じることができて嬉しかったですね!舞台づくりのコツは?コミュニケーションですね! 信頼して相談する、そして相談してもらうことで「いい舞台にしたい」という絆で結ばれます。そうすればジャンルの違うダンサー同士でも、そして舞台スタッフの方とも、テクニックをシェアしたり、アイデアや指摘を素直に出せたり、いい方向に向いくはずです!今後への抱負は?今回は本当に素敵な仲間に恵まれて、この舞台を成功させられただけでなく、ジャンルの壁を壊して、繋がっていくことで、さらに可能性が見えてきました。今回の世界観も好きなので、またブラッシュアップさせて再演したいし、新たなダンサーさんとも一緒に新作に挑戦していきたいですね! 気鋭の演出家、原田みのるが各分野のトップダンサーを集結させ、創りあげるこの舞台。冒頭、大きな和太鼓、そして笛の音に導かれ登場した10人のダンサーがソロを披露し、観客を早速しびれさせた! そしてトップダンサーらのソロやデュオいよる作品が、繰り広げられていく……。また地元の和太鼓集団〝皷聖泉〞をはじめ、笛やピアノとのコラボレーションも会場を魅了してくれた。 様々なフィールドから集まったダンサーたちは、異なる魅せ方でシーンを展開させつつも、共通して〝人と人の関係性〞を深く追求し、踊りで表現していた。個性がありつつもドラマチックな世界観で一体感のある舞台は、原田みのるが持つ、優しさや深い人間性がなせる業なのであろう。原田みのる取材・文=安江雄彦text by Takepico Yasue写真=村上剛志photography by Takeshi Murakami23

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