『SDM』 VOL.49
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17―マイケルはあなたのどの部分を認め、振付けを頼まれたと思いますか? 『Dangerous』ツアーの時、前任の私のクリエイティブパートナーと共に毎晩マイケルとパフォーマンスをしたことでマイケルと仲良くなったのがきっかけですね。マイケルは常に周囲に対してクリエイティブに成長し続けることを良しとしていて、「一緒にデンジャラスの振付けをすれば素晴らしい作品に仕上がる予感がする!」と言われたのです!マイケルと私は、互いが持つ才能と芸術にかける愛情を尊敬し合い、私の寛容かつ外交的な性格と姿勢を高く評価してくれていました!―コレオグラファーの視点からみて、マイケル・ジャクソンとはどんなアーティストでしたか? 世界が未だかつて見た中で、そして今後誰も超える事が出来ない〝頂点〟です。マイケルは本当に親しみやすく、何事に対しても常に感謝と敬意の念を忘れない人でした。 音楽家としても、ヴォーカリスト、振付師、ディレクター、ソングライター、そして音楽プロデューサーとしても卓越していて、世界や歴史に関して幅広い知識を持ち、世界中の人々を尊んでいたのです。―マイケルとの仕事の中で学んだことは何ですか? マイケルは身体の動作や音の編集、デザインを通してストーリーを語ることを教えてくれました。そして、忍耐強くあること、いくら相手の言動が理解出来なかったとしても慈悲深くあること……。 そして、「エンターテインメント業界にどんな残忍な顔があるか」という沢山の事例を伝えてくれ、間違っていると直感が言えばそこで絶対に妥協をしてはいけないと激励してくれました。―あなたは実にさまざまな世界のトップスターのコレオグラファーとして活躍していますが、なぜそれほど多くの振付けが依頼されているとお考えですか? 私は数々のトップアーティストの監督および振付けを行なってきましたが、その理由は業界内と同業者間においても私には〝信頼と評価〟があるからです。しかしながら、私がこれまで光栄にも携わってきた人々のうち、たくさんの人が「マイケルのために創造した私の作品」を好んだからこそ、彼らにも偉大な作品を提供するチャンスを与えてくれたのだと思います!―どうすればトラヴィスさんのように、コレオグラファーとして活躍できますか? 私はいつもコレオグラフに際して「音楽から与えられる感覚」を大事にしています。勉強し続けること、自分の特色を知ること、身体を守ること、謙虚であり続けること、そして出来るだけお金を貯めることが必要だと思います。―では、トラヴィスさんから見て、魅力的なダンサーとはどのようなダンサーですか? 多様なスタイルに精通して、振付けを体現するのに〝演技力を磨く〟ことが、ステップを踏むことと同じだけ重要である事を理解しているダンサーですね。オーディションをする時は、パフォーマーそれぞれによって審査ポイントは変わります。彼らの目の中に燃え盛る炎と魂からあふれ出る情熱を感じたいですね! その存在を忘れられなくなる様なダンスがぜひ見たいです!―では、『Legend Tokyo』の過去最優秀作品賞の映像をご覧いただき、それぞれの感想をお聞かせ願えますか!?  まずDAZZLEの作品は、複雑に入り組んだ振付けとミュージカル調の演出に小物の使い方まで考え抜かれた華麗なパフォーマンスが素晴らしく、とても強い印象を受け、何度も繰り返し観てしまいました! 梅棒はストーリー性に優れ、ともてバランス良くまとめられた作品で動きも正確。何より、実に楽しませてくれる演出でしたね! Twiggzは、アメリカのスタイルが日本にも浸透している様子が見れとても嬉しく思います! エネルギーとハートに溢れており、ぜひ、彼と仕事をしてみたいと思いました。 Memorable Momentの作品は「戦争反対」という、振付師が作品を通して人々に伝えられる最も重要なメッセージの1つが題材になっているだけでなく、パフォーマンスが力強く、秀麗かつ優雅で、とても記憶に残る作品でした。見事な出来です。拝見した作品の中でとても気に入りました! ―今回の大会審査員長として臨む、意気込みをお聴かせ下さい! 振付師にフォーカスを当てたこのような大会の存在は、とても有り難いものだと思います。なぜなら、観客を感動させるようなダンスステージの振付けを作ることがどれだけ難しい事かは、あまり沢山の人に理解されていないからです。沢山の振付師たちが、エンターテインメントの歴史の中でも最も特筆されるべき数々の瞬間に関わってきました。 参加者のみなさん、ぜひあなたの全力を尽くして下さい、そして、マイケルがするであろう様に取り組んで下さい!【所属事務所DME-WORLDサイト】http://dme-world.net/travispayneマイケル・ジャクソンにオマージュを捧げた、Travis Payneによる作品が『Legend Tokyo』にゲスト出展決定!informationTravis Payneサイトマイケル・ジャクソンのコレオグ 『Legend Tokyo Chapter.5』審査員長としてSPECIAL INTERVIEW魂からあふれ出る情熱を感じさせるその存在が忘れられなくなるダンスを。コレオグラファーの視点から見たマイケル・ジャクソンとは?Travis Payne何事に対しても常に感謝と敬意の念を忘れない人エンターテイメントの歴史の中でも最も特筆されるべき数々の瞬間に演技力を磨くことは、ステップを踏むと同じだけ重要参加者募集オーディションは9/18-19に開催詳細は次ページへ!

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