『SDM』 VOL.49
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FAME #6 “THE CIRCLE”会場全体の意識さえも支配する演出と作品に、観客の誰もが驚嘆! 公演も後半に差し掛かろうとするタイミングで、MCのTAKAHIROが小休止にと、舞台を降り観客にコメントを求めていく。 するとマイクを向けられた自称・梅棒ファンのキャバクラの店長が、舞台上で暴走し始めるというアクシデントが発生!! あわや公演の進行を中断せざるを得ないと誰もが感じたその刹那、赤いドレス姿の女性がズFINAL LEGENDⅢFINAL LEGENDⅢラリと登場――すべてが特別企画作品「女なら、やってやれ!!」に向け仕組まれたサプライズだったのだ! その〝演出〞に観客の誰もが騙され、作品がはじまったその瞬間から客席は大沸き。作品の持つスピーディな展開力とダンサーの放つ熱、そして特別ゲストの活躍もあり、まさに会場はこの日一番ともいえる熱狂と笑撃に包まれた! そこから一転、〝THE CIRCLE〞の部門では、想い、命、時間など〝円環〞をテーマにした、「Release of mind」、「Reborn 〜輪廻転生〜」、「ノスタルジア」の3作品が続けて披露。 それぞれが哲学的なメッセージ性を持った作品であり、観客の誰もが思わず息を呑み、作品の世界観に引き込まれていった。 コレオグラフ作品としてまったく異なる技術とスタイルによって創作された3作品だが、パワーでインパクトを与える魅せ方ではなく、独特の〝引力〞で自然と引き込んでいくという魅せ方で、作品づくりの奥深さを示してくれた!COVERPIECESUN作品「Release of mind」Choreographer〝魂の解放〟を鬼才SUNが独自の表現方法で踊りに変換させた名作。今回はストリートダンスとはまた異なる、日本ダンススポーツ連盟強化選手とのジャンルを超えた異色のコラボで、作品の真意をより具現化した!Kensuke作品「Reborn ~輪廻転生~」Choreographer生命は死せずしてまた生まれ変わる、植物の命のドラマを体現した意欲作! 映像とのコラボで作品が見せる命のつながりや広がりがさらに豊かに表現され、随所のダンスパフォーマンスも原作時より洗練されていた!じゅんじゅん作品「ノスタルジア」Choreographerいま、この瞬間すらもはかなく過ぎ去る……。胸を締め付けるかのような、主人公の切ない感情が、奏でられる旋律に乗っていく。周りを囲むダンサーたちの一糸乱れぬ絵画のような美しき群舞が、作品をさらに情感ゆたかに彩った。ChoreographerMIWA作品「男なら、やってやれ!!~『女なら、やってやれ!!』VERSION~」48

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