『SDM』 VOL.51
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――YOSHIEさんは今まで何度かミュージカルに出演されていますが、今回は総合振付もされているんですよね?YOSHIE‥自分が出演する以外にも公演全体の振付けを取りまとめる立場でもあるので、演出サイドとご一緒させていただくことは多いです。ただ本当にもう考えなければいけないことが山程あって、それで自分も出演して……、イバラの道を選んでしまったんだなと実感しています(笑)。Oguri‥僕から見ても本当にYOSHIEさん大変だなと思いますよ。普通の振付けとは違って、設定上の矛盾があってはいけない、歌っているかいないか、セットはどうなっているか、色んな要素を同時進行で考えないといけないので、ただフリを創るってわけにはいかないんですよ。YOSHIE‥日常的なことを忘れるほど頭フル回転ですが、毎日楽しいですよ! トライアウト公演から長い期間をかけている舞台だし、大好きな人たちと好きなことをやらせていただいていて、本当にいい経験だと思っています。――設定も歌も芝居もセットも、色んなことを考えて振付けをするって、ちょっと想像もつかないくらい大変そうですね……。YOSHIE‥1回創って終わりというわけでもなく、何かの要素で変更があったりしたら、それに合わせてフリも修正して……というように、臨機応変な対応が必要になりますね。ただ、昔は私、〝1度創ったフリを変えられる〞というのが超イヤだったんですよ! 今はもう、「まぁそういうことが起きてもおかしくないよね」という気持ちはありますが……、極力そういう事態が起きないようにはしています。――「そういう事態が起きないようにする」なんて、何かYOSHIEさんならではのノウハウがあるんですか!? YOSHIE‥要は「今からこのシーン創りますけど大丈夫ですよね?」とか「何か変わることあったら言ってくださいね」ってスタッフさんに事前に確認したりとかですね。そういうのも、〝ダンスを守る気持ち〞でいたいと思っているんです。――〝ダンスを守る気持ち〞とは、具体的にどういったものなのでしょうか? YOSHIE‥この舞台には歌がある、芝居もある、そして私は「ダンスの部分は絶対守るぜ」って気持ち、みたいな。総合振付として、ダンスのシーンもちゃんとよく見えるようにしたいと思っているし、みんなを輝かせたい。でもそれは、演出の錦織さんも本当に強く思われているし、そういうスタンスでいてくれるから、私も安心してスタッフさんに相談できるんです。――舞台のチラシやポスターにも、「振付‥YOSHIE」と大きく掲載されていますもんね! YOSHIE‥そうなんですよ! だからもうプレッシャーも尋常じゃなくて、それに応えたいという気持ちも大きくて……。Oguriが手伝ってくれてなかったら逃げ出していたかもしれないし、キャストのみんなもすごく手伝ってくれて、周りの人にに支えられていますね。――そんなYOSHIEさんからの絶大な信頼を得られているOguriさんとしては、これは頑張らざるを得ませんね!Oguri‥もう本当に、この公演にとって、YOSHIEさんはダンスの部分の〝幹〞なので、僕は端っこの〝枝葉〞として頑張らせていただいてます(笑)!YOSHIE‥いやいや、どんだけ太い〝枝葉〞なのよ(笑)!――ミュージカルの先輩として、YOSHIEさんから見たミュージカル初挑戦のOguriさんはいかがですか?YOSHIE‥自分で推薦しておいて何ですけど、Oguriがお芝居をしているところは見たことなかったし、どんな風になるんだろうって実はドキドキしていました。でもやっぱり〝勘がいい〞というか、掴むのが上手いですよね。Oguri‥ありがとうございます! ただ、シッキンでは動きだけの芝居はやっていたんですけど、「声を発する」となると、全然違いますね。踊ってると歌えないし、歌うと踊れない、どちらも中途半端になってしまうんですよ。本当に、脳の使い方が全然違と言うか……キャストのみなさんのすごさを実感する日々です!YOSHIE‥それは本当に私も思う。自分たちと違う脳の使い方で舞台に立ってきた人ののすごさがね。私たちの方がここでは初心者だし、ドキドキで勉強の日々ですね!――同じ〝表現者〞として勉強になる、ということですね! YOSHIE‥すごく勉強になりますね!Oguri‥本当にもうかなわないと思いますよ。YOSHIE‥特に錦織さんの演出方法を見るだけでも勉強になるし、その一言で「あ、確実に面白くなった」って一瞬にして状況が変わったりするし、「すごい!」って間近で感じていますよ!Oguri‥僕らがダンスの振付けをしているときも、ずっと見ていただいたりしていて、ふっと「そこはこういう風にしたらいいんじゃない?」ってアドバイスがものすごく的確で、本当に頭が上がらないですよ。YOSHIE‥演出家としてもそうですけど、やっぱりご自身もずっと踊って、舞台もたくさん出てきた方なので、さすが少年隊だなって思いますよ!総合振付は、全ての要素が同時進行!?幹として、枝葉として。歌うと踊れない、踊ると歌えない!実力派人気ダンスチーム、s**t kingzとして活躍。L.A.にて開催されたコンテスト『BODY ROCK』にて2年連続優勝を果たすほか、マライヤ・キャリーを始めBoA、三浦大知、BIG BANGなどのアーティストのバックダンサーとして活躍。アジア、ヨーロッパ、アメリカなど世界各地でパフォーマンスやワークショップツアーを行なっている。声を発する、そして踊る。役者のすごさを実感する日々!Produced by 12

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