『SDM』 VOL.53
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――まず最初にお聞きしたいのですが、〝かぐづち〞とは一体どのような団体なのでしょうか?和泉‥あらゆる光を使ったエンターテインメントを行なう集団、ですかね。炎も使いますし、LEDやレーザー、ブラックライトなど、さまざまな光るものを使います。最初は炎や光をメインとしたパフォーマンスだけだったんですけど、ジャグリングや〝コントーション〞という軟体芸とか、別に光らないパフォーマンスでも「光らせればいいじゃない」という感じで、ブラックライトで光らせてショーに取り入れたり、割と節操なく(笑)やっている感じですね。――今回のゲスト出演はKAORIさんからの要望でしたが、もともとお知り合いだったのでしょうか?KAORI‥いえ、そういうわけではなくて、結構前にネットのニュースとテレビ番組に出ていて「すごい面白いことする人たちがいるな」ってその時は観ていました。パフォーマンスに少し踊りの要素も入っているし、「いつか何か一緒にできないかなー」ぐらいの気持ちでいたんですけど……、それからしばらく経って今回の公演コンセプトが決まった時に、「(コンセプトに合うゲストは)この人たちしかいない!」って思ったんですね!――KAORIさんも初対面だったんですね! では折角なので何か和泉さんにお聞きしたいことはありますか?KAORI‥和泉さんご自身は、どんな経緯で今のパフォーマンスを始められたんですか?和泉‥僕は元々バックパッカーで、色んな国を回っていました。そして「バックパッカーの聖地」とも呼ばれているタイのカオサンに寄った時に、〝テールポイ〞※という道具を使ったパフォーマンスをやっているのを見てすごく惹かれたんです。もともと僕自身、絵描きでもあったので、テールポイの布の軌跡がキレイに空間に残るのが、空間に絵を描いているみたいですごく惹かれたんですよ。KAORI‥もともと絵描きさんで、さらにバックパッカーをされていたんですか?和泉‥そうです。絵の世界って……、ダンスもそうなのかもしれませんけど、誰かのマネじゃなくて〝自分のオリジナル〞を評価されて初めて一人前じゃないですか? だから僕も、誰もやっていない「3次元の空間に絵を描く」という感じでポイをやってみたらすごく面白くて、それで始めたのが一番最初ですね。そこから、ファイヤーポイとか光るポイを使うようになって……、本当に基本的な技だけは現地で教わりはしたんですけど、ほとんど独学で覚えてオリジナルの技を開発したりしていましたね!KAORI‥「空間に絵を描く」ってステキな考えですね! かぐづちさんのパフォーマンスって、空間を埋めるのが今まで観たことない感じで新しくて、そこにちょっと踊りの要素も入っていて……、そういうところにすごく惹かれました!和泉‥ある意味、空間自体がキャンバスみたいなものなんですよね。絵の具は僕らが使う光になるわけで。だから今回の公演も、ステージが僕らのキャンバスだと思って臨みたいですね!※ポイ……紐の先におもりがついたパフォーマンス・ジャグリング道具、またはその道具を用いた踊り。ニュージーランドマオリ族が起源とされ、近年ではポイの先端に布や火、LEDなどを付けた新しいスタイルも誕生している。※この写真は加工処理一切なし! 機材の残光とカメラ設定を調整してこのような写真が撮影できる!世界を放浪する絵描きのバックパッカー?空間自体が僕らのキャンバス!Prole光をアートするパフォーマンス集団〝かぐづち〟代表。バックパッカーとして世界中を放浪中にポイの魅力にとりつかれ、各国でその技術を磨く。帰国後、日本を拠点とし、さまざまな分野のパフォーマーが集結した集団〝かぐづち〟を結成。パフォーマー、技術者、経営者など、さまざまな顔を持つマルチプレイヤーとして活躍している。(かぐづち代表)関西公演の芸術監督を務めるMemorable Moment(以下略:MM)のKAORIalive(以下略:KAORI)自らが「この公演のコンセプトにぴったりなパフォーマンス集団がいる!」との要望により、ゲスト出演が決定した〝かぐづち〟。「あらゆる光をアートする」というこの集団の代表、和泉氏がその実態を語る!ステージは僕らのキャンバス、あなたの人生初体験となるパフォーマンスをご覧あれ!関西公演 芸術監督公演 ゲスト・パフォーマー16

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