『SDM』 VOL.55
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Zoo-Zoo Zoo-Zooが振付けを担当したのは、とある学園を舞台に繰り広げられるハイスピード推理アクションゲーム「ダンガンロンパ」の舞台版! ぴあが主催し、東京、名古屋、大阪、神奈川の4都市で1ヶ月のロングラン上演となるこの企画は、まさに大型のショウビズ公演だ。〝超高校級〞と呼ばれる類稀な才能を持つ生徒達が、極限の監禁生活を強制される中で誰かを殺してしまった犯人を議論と投票で暴きながら、脱出を目指すという非現実かつ刺激的なストーリー。〝超高校級〞というだけあって超個性的なキャラクターばかりのキャストもさることながら、この物語を主導する、本作のマスコット・キャラクターでもある、モノクマのユーモラスながら悪辣な言動、行動も実に印象的!! 今回、そんな盛り沢山のステージ上で黒子的に動き回るのが、舞台版オリジナルキャラクター〝チビモノクマ〞たちであり、その動きすべてを振付けとして参加したZoo-Zooが担当。特にキャラクターの登場シーンでは、チビモノクマが各キャストの個性を表現する演出要素として、また、「おしおき」と称して犯人が処刑される場面では、野球、バイク、炎など様々なモーチフに変身して刑を執行する主役として活躍する! その他にもセットの転換や小道具昨年の『Legend Tokyo Chapter.5』において、演出家、田尾下哲氏の目に留まり、ぴあ賞を受賞したZoo-Zoo。彼女が振付師として参加したぴあ主催、田尾下哲氏が演出の舞台が、1ヶ月に及ぶロングラン公演として全国4都市で上演された! 随所に彼女ならではの色がアクセントとなっていた新感覚ステージをレポート!取材・文=安江雄彦text by Takepico Yasue写真=©Spike Chunsoft Co., Ltd./希望ヶ峰学園演劇部 All Rights Reserved.東京公演:6月16日(木)~6月26日(日) @Zeppブルーシアター六本木名古屋公演:7月1日(金)~7月2日(土) @東海市芸術劇場大阪公演:7月7日(木)~7月10日(日) @サンケイホールブリーゼ神奈川公演:7月14日(金)~7月16日(土) @横浜・関内ホール話題の2.5次元ショウビズ公演、振付師を努めたのは鬼才、Zoo-Zoo!話題の2.5次元ショウビズ公演、振付師を努めたのは鬼才、Zoo-Zoo!すが、黒子としてちょこちょこ現れるチビモノクマたちの仕草も、私なりの個性が出せたかなと思っています。―周りの反応はいかがでしたか? エンタメの舞台は初挑戦で、スタッフ陣の中では最年少だったので不安でしたが、田尾下さんが私を信頼してくれているのが分かったので、私も田尾下さんを信じて臨みました。田尾下さんを始め他のスタッフさん、キャストさんも、私の作ったものに対してポジティブな意見を出してくれて、イイものを目指して高め合える環境、プロの方々が持つ熱量に感激しました!―今後の展望をお聞かせください! 自由に作品をつくるのとは全く異なる経験によって視野が広がったので、今後に活かしていきたいです。それから〝はみ出しモノ〞的な私を受け入れられたことで自信が付いたので、私にしかできないスタイルをさらに磨いてひとつの〝ブランド〞として売っていきたいですし、それを使って様々なフィールドで化学反応を起こせたら最高ですね!振付師として参加し、感じたものとは――振付けをされた感想を教えてください。 田尾下さんが持つ発想やビジョンが面白く、お話しさせていただいた時から一緒にお仕事がしたいとワクワクしていました。頂いたオーダーを元にダンサーたちを集めワークショップを行ない、試行錯誤していったのですが、彼女たちも慣れないスタイルやキャラクターに初めは戸惑っていましたね(笑) 私にとってもお題や条件に対して、持っているものを次々にアウトプットしていく経験はとても価値がありましたし、彼女たちにも、固定概念を打ち破るような刺激を与えられたと思っています。―具体的にどのようなオーダーがあったのですか? 様々な演出を人力で表現したいとのことだったので、テクノロジーに頼るのではなく、チビモノクマダンサーズの身体だけで振付けをしました。また物語がテンポ良く進むため、場面転換をスムーズに行う黒子としても動く必要があり、その動きもすべて考えました。なので、メインの「おしおき」は一番の見どころで熱意みなぎる各分野のプロが集結し、創りあげる舞台の凄みを肌で体感!ゲームの非現実的世界が、舞台上にて〝超〞完全再現!舞台公演#2-1. Stage ReportZoo-Zoo & 田尾下 哲(jaywalker)INTERVIEW withZoo-Zoo(jaywalker)振付12

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