『SDM』 VOL.60
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『EAST RISE』審査員陣 全体的な印象として、ちゃんとテーマに沿って表現できている作品と、テーマと結びつかなかった作品との差があったかなと思います。「ぴあ賞」は作品としては粗削りだけども、手直しすればもっといいものになるなと思った作品を選びました。過去にぴあ賞をあげた作品が本戦で逆転勝利したこともあったので、この賞を〝激励〞と思って、本戦までの期間は本当に頑張って欲しい、この2組ならそれができると思っています! レジェンドは作品を評価する大会なので、全体的にエンターテインメントの部分をもう少し模索して作品に反映できたらいいんじゃないかなと思いました。その中でmyu+Hikari作品は構成も緩急の付いた振付もとても面白かったですね。そして印象に残ったのは松田鼓童作品。一番強くメッセージを感じたし、創り込みの仕方が他の作品とまったく違ったアプローチであったことが面白かったです。 受賞を逃した作品に出ていた人は、「日本一の作品の一部になるつもりで踊っているか」をもう一度考えて欲しい。責任を振付師と同じくらい感じるように、作品への理解や努力をして欲しい。そういう面で、メンバーそれぞれが作品を自分のものにしてると感じたのはアストコ作品。一歩間違えると悪ふざけになる所をシャレの中に納めていて、観てる人がどう捉えるかを理解して創っていた感じがよかったですね! 大会の色を意識して戦うことはいいことですが、テーマがあっても、自分自身の人間性が出来上がってなかったり、そのテーマを扱う力量に追いついてないまま作品を創ってしまっている印象を受けました。もっと感覚的な自分の本質をテーマにするといいのかなと思います。松GORI作品や、myu+Hikari作品は、自分たちで確立したものがあって、それを迷いなく走っていたので高得点をつけました。 全体的に「これが見せたい」というのが伝わる作品は少なかったですね。その中で、松GORI作品は、フォーメーションの入れ替わりの部分とかもこだわっていたし、ワクワクさせるような始まり方や、終わり方もおしゃれで、もう一度見たいと思う作品でした。PROPS作品も、とてもエネルギッシュでコンセプトも伝わってきましたが、今回はミスもあったので、チームとしても個人としても完成度を上げるとさらに良くなると思います。 『Legend Tokyo』では今までの概念を超えた名作が数々生まれ、入賞してこられたと思います。今回は芸術性の高い松GORI作品や多様性を発揮したPROPS作品が素晴らしかったです。個人的にはTact 作品やAttract作品の様なヒップホップとコンテンポラリーが融合した、音に忠実で最新テイストの振付が今後ますます作品の精度やストーリー性を高め、今後、入賞に繋がる事を期待しております! PROPS作品は、ステージから飛び出る感じというか、見てる方にもエナジーが飛んできた。myu+Hikari作品は、本来ダンスが持つ良さや、展開のつけ方が斬新で「私たちはこうなんだ」と説得されるものを感じました。作品に演劇的要素を入れるということは、人を考え込ませる世界に引き込むということなので、シンプルであるほどこういう場ではいいんじゃないかって思わせられた2作品でしたね!ダンサーのキュートな笑顔と楽しい演出が印象的なナンバー。パステルカラーの衣装が一瞬でカラフルに変わる早替えに、会場もビックリ!ヒップホップとコンテンポラリー的な世界観が融合されたクールな作品。スキルの高さと、スピード感のある音ハメが印象的!昭和歌謡や90年代J-POPなどのメドレーに乗せた、お色気ムンムンナンバー。挑発的で大胆な衣裳がなんともセクシー!音ハメやカノンの振付が心地いい、キレのいいヒップホップ作品。目まぐるしく変わるフォーメーションも見応えあった!振付師:Attraqt.Crew作品名:「昇華」振付師:YUKACO作品名:「The snowy day」振付師:Masumi作品名:「姦十九人御色気物語」振付師:SmugBounderCrew作品名:「Upstart from the bottom」楽しいバカンスでのストーリーを描いた作品。全員アロハシャツというインパクトと、どこか抜け感のある独特の振付と世界観が光っていた!疾走感あふれるジャズダンス作品。小気味のいいボーカロイド曲に合わせ繰り出される迫力のルーティンからはチームの強い団結力が伝わってきた。曲調や構成を変えながら「ひとりじゃない」というメッセージを伝えた作品。大人数ながらキッズがメインとは思えない揃ったルーティンを披露!お宝をめぐり色仕掛けで忍び寄るセクシーな女スパイと1人の男の物語。まるでミュージカルを見ているような展開であった!振付師:冨田良平作品名:「おにさんこちら てのなるほうへ」振付師:Tact Igarashi作品名:「家につくまでが・・・」振付師:千尋作品名:「私だけ、、、」振付師:Aico作品名:「the Spy by PRIMA PROJECT」審査員は大会をこう見た!全作品レビュー全作品レビューダンサー&コレオグラファ―RYONRYON.Legend Tokyo Chapter.1〝レジェンド〞コレオグラファ―長谷川達也(DAZZLE)ぴあ株式会社 執行役員株式会社東京音協 代表取締役染谷 誓一Legend Tokyo Chapter.5〝レジェンド〞コレオグラファ―SeishiroLegend Tokyo Chapter.6〝レジェンド〞コレオグラファ―AKIHITOLegend Tokyo Chapter.2〝レジェンド〞コレオグラファ―伊藤今人(梅棒)Legend Tokyo Chapter.6〝セミ・レジェンド〞コレオグラファ―MAR43

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