『SDM』 VOL.60
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 多様なダンス環境を提供しつづけている「DANCE WORKS」が企画するプロジェクト「LIFE WORKS」の公演『蜘蛛の糸』が再演! 昨年11月の初演時で既に多くの「もう一度観たい!」という声が届き、約半年の時を経て、満を持しての再演となった! 物語の始まりは、MARとATSUSHIによる漫才シーン。この冒頭を楽しみにしていたリピーターも多く、登場と同時に大きな拍手が沸き起こり空気を和ませる。 その後、照明が切り替わり、突然、暗黒の世界へ迷い込むATSUSHI。そこは現世に思いを残した者たちが集まる走馬灯の世界だった。 大村俊介がオーナーを務めるバーにたどり着いたATSUSHI、そこで出会った松田尚子は走馬灯の世界で、葛藤を抱えながらもそれに向かい合うことを避けるかのように、抑揚のない日々を過ごす〝クチナシ〞たちと出会う。そんな彼らと共に、過去に向き合いながら、少しずつ真実を受け止め、本来あるべき場所へと昇華していく。 ハイレベルなダンス表現に加え、芝居や歌も盛り込み「生きる」というテーマを具現化し、「どう生きるか」を問いかけ続けたこの再演。〝本物の芸術〞を広げるために一致団結した彼らの挑戦は、新たなる軌跡を残し、今後、さらなる進化をし続けていくであろう!衝撃と感動の話題作の再演!衝撃と感動の話題作の再演!自分自身に問いかける「生」と「死」自分自身に問いかける「生」と「死」「Bar Sands」で繰り広げられるショータイム! 巧みな小道具使いで描かれる、絶妙な全体フォルムが秀逸。たどり着いたのは1件のバー。そこで働くクチナシたちは、己の闇をさまよいながら過ごしている。なぜ私はここにいるのか? 疑問を抱きながらも真実に背を向け、女はステージに立つ。取材・文=飯塚徳子text by Tokuko Iizuka写真提供=株式会社ダンスワークスphoto-cooperate by DANCE WORKS2017.5.22(月)-23(火)蜘蛛の糸蜘蛛の糸REVIVALHPhttp://danceworks.jp/主人公が迷い込んだ空間。そこは現世に思いを残したモノが集まる、走馬灯の世界だった。バーのオーナーと、愛を願うシンガー。各々の置き忘れた想いにもがく姿を斬新に表現。扉を次々に叩くが、どこにも入れない。変えられない、事実に気付き始めるクチナシたち。自分のことを想う相方の真意を知り、戻ることのない時に後悔の念を抱き、泣き崩れる。オールキャストによる、華やかなSHOW TIME。客席からは拍手と共に声援が響き渡った!降りてきたのは蜘蛛の糸。真実を受け止め、走馬灯の世界からやっと旅立つときが来た。物語の幕開けはMARとATSUSHIによる漫才!すでにファンも多く登場と同時に声援が!49

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