2024年10月に行われる、日本発のポップカルチャーである〝アニメ・ゲームなどをテーマとしたダンスナンバー作品のみで競う〟新大会『Anime Choreography Legend』(以降、アニコレ)に向け、出場権をかけた予選大会が東京にて開催! 審査員には歴代〝レジェンド〟やアニメ×ダンスを先駆する方などが並び、全7作品が戦いに挑んだ。
従来の『Legend Tokyo』とは違い作品テーマを定めた大会ということもあり、作品総数は前回に比べて少ないものの、その表現の方法は千差万別。ジャンルはもちろん原作のストーリーを描く作品もあればその世界観をフォーカスして魅せる作品など、多種多様に趣向を凝らした作品が次々に披露される。またテーマとするアニメには連載されたものからアニメ映画、ボーカロイドなどその選択もさまざまであった。
そして迎えた結果発表、予選大会にて最優秀作品賞に輝いたのは「天気の子」をテーマにストーリーに沿った作品展開をみせた若手コレオグラファートリオ、JanUS作品! 準優秀作品賞には「約束のネバーランド」の世界観を描いた金谷静香作品! そして特別選定賞には「進撃の巨人」を兵団にフォーカスして魅せたM-familia作品と「BLUE GIANT」をヒップホップで表現したODDRAW作品が選ばれた!
また審査員たちからはこの世界初の戦いに挑んだ振付師たちを讃え、激励する言葉が贈られた。
果たして『アニコレ』本戦ではどんなドラマが生み出されるのか、10月の本戦も要注目と言えるだろう!
ALL NUMBER REVIEW
M-familia作品「心臓を捧げよ」
オマージュ原作:進撃の巨人
圧倒的な力を持つ巨人に抗う「進撃の巨人」の世界観を中心に昇華。さまざまなリリックに合わせた振付が戦闘を彷彿とさせ、さらに一糸乱れぬ規律のとれたユニゾンが、巨人に立ち向かう兵団を見事に表現してみせた!
Takumu作品「共に生きる」
オマージュ原作:機動戦士ガンダム 水星の魔女
とある学園での友情を描いた「機動戦士ガンダム 水星の魔女」をもとに、友との関係とすれ違いを群舞作品化。音にハマった振付と主人公の心情表現が、原作のシーンを的確にみせ、その世界観へと惹きこんでいく!
JanUS作品「驟雨のち晴天」
オマージュ原作:天気の子
家出少年と天気を晴れにできる少女が自らの生き方を選択していく「天気の子」を群舞で表現。原作のストーリーを再現した構成が、楽曲と多彩なフォーメーションチェンジによって、ダンス作品として見事に昇華させた!
ODDRAW作品「旋律」
オマージュ原作:BLUE GIANT
音楽に魅了された主人公を描いた「BLUE GIANT」を、ダンスに魅了された自身たちと結びつけてその情熱をステージに顕現する! パワフルかつ重厚感のあるステップがまるで全身から音を奏でるように会場に鳴り響かせた!
Clifford作品「WATCH」
オマージュ原作:パノプティコン
ボーカロイド楽曲である「パノプティコン」楽曲観をヲタ芸にて披露。常に全てを見ることができる監視者の視点をさまざまな構成で表現する。さらにサイリウムを駆使した斬新な群舞によって会場を鮮やかに照らしてみせた!
マリア作品「キリマンジャロの豹」
オマージュ原作:BANANA FISH
1980年代のNYのストリートギャングと日本人青年による絆を描いた「BANANAFISH」を原作に、その世界観と主人公の軌跡を表現。数奇な運命に立ち向かう姿を、観るものに訴えかけるような感情表現と構成によって具現化した!
金谷静香作品「Best wishes,~いくつもの自由を~」
オマージュ原作:約束のネバーランド
孤児院のシスターと彼女たちに育てられる子どもたちを描いた「約束のネバーランド」をもとに、群舞作品へと昇華。ジャズを基調にしながらも、役柄に合わせた力強さとしなやかさを使い分け、原作の世界観を巧みに表現してみせた!
入賞作品 発表!
最優秀作品賞 JanUS
準優秀作品賞 金谷静香
特別選定賞 ODDRAW
特別選定賞 M-familia
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