『SDM』 VOL.32
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発表会をレポート!!のアクロバットや難易度の高いバレエテクニックなど、それぞれの持つ得意技が存分に活かされていたこの作品。リズムが強く、展開の激しい楽曲であったが、その強さに負ける事のない踊り手1人ひとりの気持ちのアツさが全面に出たパフォーマンスが光る! ダンスを心から楽しみ、真剣に取り組む姿勢……、そしてダンサーたちのまっすぐで純粋な気持ちがパワフルなオーラとなって舞台を彩った、爽やかで素晴らしいステージだった!人の心を動かす舞台づくりとは!?多田 萌佳さんエネルギーが炸裂!次世代を担うダンサーたちのステージがレストラン!? こんな作品が登場しました!チーフインストラクターの前田先生の教えでもある「素材(=ダンサー1人ひとり)の良さを引き出し、いかにおいしく調理するか」に腐心しました。例えば、私の振付け作品では、みんなそれぞれが持っている特技、個性を最大限生かすことや、逆に苦手な部分も、どうしたら魅力的に見えるか工夫を凝らし、舞台上の全員が輝くように考えて創り上げました!今回の公演でこだわった点は何ですか!? 公演の製作は上級生みんなの話し合いで進めましたが、私はそのすべてを把握し、とりまとめ役を担当しました。自分の作品をつくりながら総勢96名の公演を取り仕切ることは苦労も多かったです。でも、たくさんの方々の支えのおかげでここまでこぎつけることができました! 大勢を前に話をすることも多く、はじめは緊張していましたが、良い経験ができたと感じています!公演をまとめる委員長として苦労した点はありますか!?ダンスを料理に見たてるという発想は、私がジョギング中に中華屋さんのディスプレイを見て閃いたものです。もともと季節感や、様々な色味を舞台上に展開できるテーマがいいという話がでていたので、冷たいものやあったかいもの、赤や黄色や緑と、カラフルでたくさんのバリエーションがある料理というモチーフは最適だと思いました!今回のテーマはどのように決めたんですか!?〝BLACK LABEL〟というお酒をモチーフにした、まさに〝クロい〟ナンバー。ずば抜けたスキル、ヴァイブスに観客は酔いしれた!ロッキンをベースに音に対する多様なアプローチを展開、ハッピーでピースなダンスで会場を楽しませてくれた!『B-boying 海鮮丼(イラブチャー)』振付:ToMo講師軽快なフットワークにはサルサやロッキンの味付けが! さらに巧みなコンビネーション、スキルフルなパワームーブと、みどころ満載!『Spicy clam chowder』振付:板倉香澄(STEPS 2年生)『Funky Chiken noodles』振付:田中厚年(高等部 3年生)『Flying PancakeのFree Sauce Dip’n』振付:KAJ1講師『黄金に輝くコンソメスープのジュレ~金箔をのせて~』振付:平野雅子講師SDM編集者が選ぶベストナンバー!!公演の学生委員長に直撃!10周年を迎えた東京ステップスアーツ、東京芸能学園高等部の学生プロデュース発表会が開催! 『Bistro Steps』と銘打たれたこの公演は舞台をレストラン、プログラムをメニューに見立てられており、そのテーマや工夫はすべて学生たちによって企画されたもの。プロフェッショナルを目指す学生たちが日頃の成果を発表するために一丸となって取り組んだそのステージは、1人1人のダンスへの熱い想いが伝わってくる素晴らしいエンターテインメントであった!取材・文=萱沼 萌text by Moe Kayanuma写真=上石了一photography by Ryoichi Ageishi2012.09.23(sun)@渋谷O-EASTmore info → 東京ステップスアーツ▶ http://www.t-steps.com/東京芸能学園高等部▶http://www.togei-h.com/東京東京ステップスアーツ&東京芸能学園高等部発表会力強く、華やかなステージング!アッツアツなパッションがあふれるひと皿!!東京ステップスアーツ2年生。5歳よりバレエを始め、中学3年生時にディズニーダンサーを志し、現在奮闘中。今回は、振付師、ダンサーとして舞台に立つだけでなく、「Bistro Steps」というテーマの発案者、また委員長として、公演を取り仕切った。チームワークの良さが際立つひと品。ベーシックなオールドスクールを、クールかつオシャレにアレンジ!無音での踊りだしでグッと観客を引き込み、エモーショナルなムーブで「自分らしく」というメッセージを味わい深く表現!キュートなアクティングとハイレベルなユニゾンの華やかなハーモニーが観客をファンタジックな夢の世界へ誘った!『very hotなバーニャカウダ』振付:多田萌佳(STEPS2年生)『BLACK LABEL』振付:加藤未来 & 加藤宗(高等部 3年生)42

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