『SDM』 VOL.58
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 主に大学のジャズダンスサークルを卒業した社会人が中心となり創りあげるダンス公演「hopestage」、その第4弾が上演された。さまざまなスタイルのダンスと音楽が、まるでお気に入りのプレイリストのようにオムニバス形式で展開していき、満員のお客さんを楽しませていく「Re:play」と名付けられた本公演。全出演者が再登場するフィナーレ「Bonus track」では、ダンサーたちの達成感に満ちた晴れやかな姿に、会場からは惜しみない拍手が送られた。 ダンスを生業としていないからこその、踊りへの情熱、心の一体感が随所ににじみ出ており、観ているこちらも踊りたくなるようなステージ―。一方でダンスだけに囚われず、あっと思わせるような工夫を凝らした個性的なナンバーが多く、最後まで飽きさせることなく、舞台に引き込んでいたのが印象深い。また、プロの振付師を招いて披露された作品もあり、スキルフルなダンスはもちろん、さすがの振付、演出が光る完成度の高いステージが観客を魅了していた。 エネルギッシュな舞台でありながら、千秋楽を終えたダンサーの中にはすでに次回の振付に意欲を燃やす出演者もいるなど、舞台への想いを強く感じられた今回の「hopestage」。留まるところを知らないそのパワーは、きっと次もさらなる期待に応えてくれるだろう。社会人ならではの熱量、一体感!渾身のプレイリスト!踊るヨロコビ湧き起こす、構成が変化する中、スケッチブックで巧みに歌詞を印象づけ、心温まる物語をダンスで表現した『emotion by  』。かなジャズを名曲「糸」にのせて、出会いとその喜びを表現した「仕合わせ」。性のみのジャズダンスで会場を沸かせる、昭和アイドル風「ペパーミント夢物語」。かなる苦しみ、心の痛みを大人数ジャズの複雑な構成と個々の表現で伝えた「painful」。ロポーズを画策する主人公のドタバタ劇を、楽しげにロッキンで表現した「Jealousy」。ascinates you…」は、セクシーなジャズヒップホップで観る者を華麗に悩殺!わず「YO! SAY!」と叫びたくなるほど、ド迫力のキレあるダンスで魅せた「OPENING」。司屋が舞台の「スSing!」は、ヒップホップをベースにコミカルなステージを展開!みな演出でひとりの男の最期を表現した、ゲスト振付師の松田鼓童による「終着駅」。取材・文=安江雄彦text by Takepico Yasue写真=和知明、森勇樹photography by Akira Wachi、Yuki Mori蕨市民会館コンクレレホール2017年2月12日(日)Re:playhopestage vol.4寿温静「F思巧男プTwitter@hopestage_mt1444

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