『SDM』 VOL.59
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ダンサーたちの動きを客観的に観ながら、自分のイメージに近づけつつも演出家の要望や注文にも柔軟に対応する。実際の舞台の模様は!?次のページで徹底レポート! 色んな方のお話や意見を聞くことですね! とにかく聞いてメモる。振付師ってやっぱり、自分のやり方というものが先行してしまいがちなので。 たくさん聞いて、葛藤して、答えを出してっていう繰り返しの中で、〝自分の色に染めていく〞っていう、常にそれだけは大切にしています。ダンサーだからこそ見えてくる〝振付師〞の役目――振付でいつも大事にしていることは何ですか? 「動きの1つひとつに色をつける」ということにはいつも徹底的にこだわってます。1つひとつ動きに対して、どれだけ〝執着心〞を持てるかによって、生まれてくるものが全く違ってくると思うんです。――現場ではどう稽古を進めていたのでしょうか? まず最初に、ダンサーのみんなに自分の頭の中にある構想を1から10まで、全て説明します。その上でその日、どのシーンをやるかということを、1つずつ組み立てて作っていくのが僕の進め方ですね!――では、こういった舞台の振付の中で、振付師としての役目はどのように考えていますか? 大事なことは「本番を確実に成功させる」ということだと思っています。ですので、「ダンサーが最高のステージに立つ準備をする」ということが、振付師としての僕の役目だと思っていますよ!――全体図を説明した上での細部の落とし込みなんですね! 自分もダンサーなので、「本番の迎え方によってそれまでの練習の意味というものが変わってくる」ということは日頃、強く感じているんです。 先ほども言ったように、「本番を確実に成功させる」ための準備という意味では、稽古の進め方や情報や構想の共有の仕方というものは、特に大事にしているつもりです!大型商業公演の振付ともなるとさまざまな分野のクリエイターや運営関係者が一丸となって1つの舞台を創りあげる。そんな貴重な小屋入り直前の稽古現場を取材!! そこには〝ダンサー〟の姿とは全く違う〝振付師〟としてのKIHITOの姿が……!さまざま視点からチェック!AKIHITOの構想をダンサーに伝え、共有して繰り返し確認する。振付師には自分が思い描いているイメージを伝える力も必要だ。舞台セットや小道具なども使用し、ダンサーの動き(動線)や距離感なども細かく確認する。本番同様の緊張感が稽古場に流れる。稽古後には全員でミーティングをして情報を共有し、問題点や課題をクリアするたの解決策を話し合う。最高の本番を迎えるためには直前まで手直しを入れるのが〝AKIHITO流〟!〝本番〟への準備!徹底的にこだわる!〝伝える〟力稽古が始まるまでに舞台の台本はもちろん、原作やキャラクター設定など、作品の知識を徹底的に頭にいれ、構想を練る。仕事は現場だけじゃない!?実際の稽古現場を実際の稽古現場を徹底レポート!徹底レポート!53

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