ダンスの未来を変える!日本のアニメ×コレオグラフィその可能性とは!? 〜前編〜

インタビュー
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振付師の才能へフォーカスすることにより日本にダンスナンバー文化の隆盛を巻きおこしてきた大会『Legend Tokyo』が新展開を始動。
それはなんと〝日本のアニメをオマージュした作品のみで戦う〟世界初のダンスエンタメ大会!

その大会アンバサダーにREAL AKIBA BOYZ(以下略:RAB)が、そしてアドバイザーに同メンバーであるけいたん涼宮あつきが就任!
アニメ&ダンス文化のパイオニアとして知られる彼らだが、とくに〝けいたん〟は『Legend Tokyo』シリーズの企画主宰・工藤ミツアキとも意外な関係が……!?

日本のダンスに新たなる革命を起こす!――新大会始動に向けてキーパーソンとなる2 人の特別対談が実現!

けいたん:ダンス歴自体は20年ぐらいで、RAB以外にFOUND NATIONにも所属しています。
事業家としてはISARIBI株式会社、アブストリームクリエイションなどをはじめとする弊社グループ会社10社以上の経営に携わってます。メインの活動はRABと会社経営です。

けいたん:もともと変わったことが好きで、ニコニコ動画(以下略:ニコ動)の初期に〝踊ってみた〟系の動画を投稿したんです。おそらくニコ動でストリートダンサーとして初めてバズったのが僕らなんじゃないですかね?
そうするとフォロワーもたくさんついてきて、同時にプレイヤーとしてのオファーもすごく増えてきたんです。そこから、この方向性でダンスの仕事を広げられるんじゃないか……って思って、最初の会社を起こしたのが2008年でした。

工藤:ニコ動でバズったことが大きな転機になったんだね!

けいたん:当時はストリートダンサーからしたらダンス動画をニコ動に投稿してるのって、どこか〝ダサい〟感じがあったんですよ。それに、僕らは当時からアニメも大好きでいわゆる〝オタク〟でもあったんですけど、ダンサーで自分がオタクだなんて公言している人はそうそういなかった(笑)。
そういう〝ダンサーであり、オタクでもある〟、アニメ× ダンスっていう分野の誰もやってなかったところでバズったのが大きかったですね。
そこから「アニメ系のパフォーマンスなら彼らだよね!」という認知が広がって仕事や事業が拡大していきました!

FOUND NATION
2002年に結成されたB-BOYクルー。今なお2023 年『BATTLE OF THE YEAR』世界大会でBEST SHOWに輝く実力を誇る!

けいたん:それと、アニソンに特化したイベントをやってきたのも大きいですね!
かつてはインストラクターもしていましたが、生徒もオタクでダンスしたいやつらが集まって。
その生徒たちが「アニソンでダンスバトルやったら面白いと思うんで手伝ってくれないですか?」っていわれて始まったのが『AB-BOY PARK』というイベントです。

工藤:ヒップホップの祭典『B-BOY PARK』をもじった名前だね( 笑) 。

けいたん:僕らが当時ニコ動でもそれなりに有名だったのもあり、〝踊ってみた〟をやってる人たちとストリートダンサーがまざってダンスバトルを楽しむ現場が生まれたんです! 
それからアニソン系のイベントが少しずつ増えていって今でもRABメンバーの涼宮あつきがオーガナイザーとして続けている『あきばっか~の』が始まったんです。
このイベントは今やアニソンダンスイベントとしては世界最大級になっていると思いますよ!

けいたん:そうですね、やはり今の僕らがあるのはRABをしっかり17年間継続して、〝アニソン× ダンスの第一人者〟としての立場を確立させたことが大きいですね。
 それとあわせて『あきばっか~の』の影響もあって今は全国的にアニソンダンスのイベントが開かれるようになった。そういった〝ネットで盛りあがっている世界にストリートダンス・カルチャーを持ってきた〟みたいな動きはたぶん僕らがパイオニアだったんだと思います。

けいたんとニコ動
ニコ動でバズったことにより活躍が広がった。 2007年にけいたんが投稿した動画には今なお視聴者から熱いコメントが!

けいたん:大学卒業ぐらいからストリートダンス業界に対していろいろ考えるようになって……。
基本、「お金の規模」が大きくなかった当時のダンスシーンを変えるには、ダンスにまつわるビジネスを伸ばさきゃいけない。
だからダンスをプレイしてどうこうするより〝ダンスが役立つ現場をつくる〟とか〝ダンスに興味あるクライアントをつかまえる〟ことが大事だと思ったんです。

けいたん:一般的なダンサーのお金の稼ぎ方と言えばレッスンしたりイベントにでたり、ナンバーを出したり……というパターンだと思うんですけど、その時点で限界がある。
だからダンス自体が必要とされる仕事を増やすことは、今でもずっと考えています。その切り口がアニメやネット業界×ダンス。
だから既存のダンス業界が「地上戦」で戦ってきたとしたら、「空中戦」で僕らが新しい土地を開拓してみたイメージですかね。

けいたん:アニソン× ダンスに関わるイベントやアーティストのプロデュース、コンサルティング、キャスティング、コンテンツ制作にプロモーションなど、いろいろ手がけています。
面白いのはSNS のインフルエンサーに“一般的”といわれる社会人に必要なスキルや、マネジメント、クリエイティブのスキルを身につけて社員として雇用してたり、たぶん普通の企業だと風評リスクが高いと感じる点も攻めて、別視点で考えているのが強みだと思います。

工藤:けいたんが「すごいな!」って思うのは、ダンス業界の中でもいろんな革命を起こした方々をみてきたけど、バトルやキッズ、振付作品などフォーカスを当てる場所を変えるのではなく、抜本的に他の可能性からフォーカスを当ててもってくる。
僕が知っている限り、最も大きなイノベーションを成し遂げた人だなって思っていますよ!

あきばっか〜の
涼宮あつきが主催する日本を代表するアニソンダンスのバトルイベント。NHKをはじめTV番組にも多数特集で取りあげられている!

けいたん:そうなんですよ。実は「SDM」をつくっているジャスト・ビーが僕の仕事キャリアの始まりなんです(笑)。
学生の頃、先輩から「知り合いが雑誌の記事を書ける人探してるからやってみない?」って紹介されたのが工藤さんだった。

工藤:その時僕は銀行でシステム開発者をやりながら、個人事業として「DANCE STYLE」から外部編集者としてお仕事をもらっていましたが、それが増えすぎて会社を辞めよう、僕以外にも誰か編集者を増やそうという時期でしたね。その第1 号が実はけいたんなんですよ。
その後、ジャスト・ビーが会社化して、「SDM」を立ちあげて……、4~5年は一緒に活動していました。

けいたん:そうですね。個人事業の時は渋谷のクラブ街の6畳ぐらいのせっまい部屋でやってましたよね(笑)。あの部屋からですよ。僕は当時19才とかでしたけど、「システム開発者とかやってた方が絶対年収もいいのに、この人バカだなぁ……」って思っていましたもん(笑)。でも同時に、自分もそうあるべきだなって思ったんですよ!

工藤:確かに。年収はシステム開発者の1/3になりました。今でも(笑)。

けいたん:そこなんですよ! ダンス業界ってビジネス的にお金の限度も決まっちゃってて全然稼げない。「この人、なんでダンサーでもないのにダンスにこだわってるんだろう?」って思いましたよ。
周りから面倒なこといろいろ言われるし変わってる人だけど、それからコツコツ地道にやってるのを見てめっちゃリスペクトの対象になりましたね!

DANCE STYLE
ストリートダンス専門の書店売りの雑誌として2001年に創刊。当時のダンスシーンを代表する雑誌だったが2009 年に休刊した。

工藤:おそらく自分はダンサー出身でもないのに、ストリートダンス界でプロとして飯を食っていた個人事業者の第1 号でした。だから活動当初は「工藤君はダンサーでもないのになんでダンスに関わってるの?」ってよく言われましたね。

けいたん:やっぱりダンサーって職人的な気質がありますから、「俺らのダンスの表現なんて分からないでしょ君は。踊ってもないのに」みたいな感覚は当時あったと思います。
でも、ダンサー以外の人が観てすごいなって伝わらないと、お金にならないんですけどね。

工藤:だからこそ業界全体としては、踊る側だけじゃなく観る側の視点も考える人がいないと成り立たないと気付いて、その第1人者になろうと思った。
それが『Legend Tokyo』にもつながっているし、今の自分は〝ダンスを観る側のプロフェッショナル〟だと思っている。

けいたん:僕はダンサーとしてもバリバリ踊っていたので、ある意味バトルイベント出るついでに記事が書けるんですよ。バトルの賞金もらって、その後に原稿料ももらえる(笑)。

工藤:そう、けいたんが書いたバトルイベントの記事に勝者としてけいたんの写真が載ってる、みたいなことたくさんあったね。

けいたん:その時のバトルに出て編集者としても活動するって動きは今にも活きてます。
当時、フリースタイルバトルにバリバリ挑むB-BOYって僕ぐらいで、いろんなジャンルの第一線で活躍するダンサーと仲良くなれたんですよ。
「この前にインタビューさせていただいた人が今度はバトルで対戦する」みたいなことがたくさんあって。そういう人とのつながりができたり人脈を活かす動きができたのは編集者をやっていたからこそですね。

B-BOY×雑誌編集者として活動
けいたんはバトルに参加しつつ、当時の書店売り雑誌、そして「SDM」のB- BOYイベント記事のほぼすべてを手がけていた。

工藤:僕もけいたんと同じですよ。もともと舞台志向でしたが、ダンス公演などの取材を通じて振付師の方々と段々仲良くなって……、そこで「この人たちの才能にフォーカスをあてた大規模大会が必要だ」と思って実現させたのが2011年の『Legend Tokyo Chapter.1』なんですよね。

けいたん:工藤さんずっと言ってましたもんね。「もっと振付師が評価されないとダンス界は変わらない」って。

工藤:そういうメディアとしての取材で仲良くなった人が多かったからこそ、「今度こういう大会をやるんで出てください!」って誘うことが出来たし初開催からシーンを代表する豪華な人達が集まってくれたんです。

けいたん:ちなみに『Legend Tokyo』を始めた後も、「ダンサーじゃないのに……」って言われたりしてたんですか?

工藤:今度は「雑誌編集者のくせにダンスイベントのオーガナイザーをやりやがって!」って怒られていた(笑)。
その悔しさがバネとなって、横浜アリーナや東京国際フォーラム・ホールAなど、ダンス界としては前人未踏の大規模会場でイベントを開催するようになったんだよね。さすがにそこまで実現したら誰も何も言ってこなくなったけど。

ただ、いざそれをやったら「別に大きな会場で開催されたらダンスが広がる訳でもない、もっと〝違う切り口〟を創らければダメだ」って気付いたんだよね。「大衆文化の中にダンスをどう結びつけて伝えるか?」が、この先に進むべき道なんだなって。

Legend Tokyo の大規模会場開催
始動5 年目にしてダンスコンテスト世界最大規模となる横浜アリーナで開催。ギネス級となる巨大セットで戦いが繰り広げられた。

   

世界初のアニソン×B-BOYチーム〝REAL AKIBA BOYZ〟!
世界大会で活躍する実力のB-BOYたちが、オタク文化×ダンスの橋渡しチームを結成。今や業界の象徴となり、ワンマンライブでは配信含め6000人近くを動員する!

史上初のダンスとアニソン業界をつなげるイベントの開催!
文部科学大臣賞を受賞したアニソンダンスバトルの全国大会『アキバ× ストリート』ほか、シーンを代表する『あきばっか~の』など数多くのイベントをプロデュース!

新たなジャパンカルチャーを代表する大使として世界各地へ!
フランス『Japan Expo』を始め、世界各国へ招聘。2023年はカンボジアへ外交樹立70周年記念イベントほか、交際交流基金の文化大使としてブラジルを訪問した。

インフルエンサー事務所〝METEORA st.〟の創設!
オタクであることを共通点としたダンサー、音楽アーティスト、モデル、イラストレーターなど多岐にわたるインフルエンサーが所属する事務所を開発&プロデュース!

秋葉原の顔として多様な業界をダンスにつなぐ!
秋葉原文化大使にも就任。アニメ× ダンスを代表する存在としてさまざまな企業、地方自治体、国とプロモーションやキャスティング、コンサルティングを展開している。

業界初のストリートダンス専門雑誌編集プロダクションの設立!
ストリートダンス専門の編集プロダクション〝ジャスト・ビー〟を創設。ほぼすべての国内ダンス誌に関わる。2007年には自社発行のフリーマガジンとして「SDM」を始動。

ストリートダンス振付師の才能にフォーカスしたコンテストの開催!
ストリートダンスでは世界初となる振付師の才能にフォーカスした大規模コンテスト『Legend Tokyo』を2011年に始動。今や第一線で活躍する数多くの才能を輩出!

作品〝再演〟の可能性を追求する舞台公演企画の始動!
出展作品は〝再演〟のみという大型公演『FINAL LEGEND』を2013 年より始動。それまでは〝ネタ使い回し〟として否定的に捉えられていた再演の価値観を一転した。

次世代振付師の育成、振付師の組織強化を支援する事業!
次世代育成を目的に、大会名作を改めて学び直せる・出演できるプログラム「LegendNEXT」を創出。本事業ではあわせて振付師の組織強化につなげる施策も展開。

ミドル・シニアが踊り続けるためのダンス公演企画の設立!
ダンス作品出演を大人の新しいライフスタイルとすべく、35 才以上限定とした「大人のLegend NEXT」と『大人のダンスエンタメ・ショウ』公演を2019 年より始動。

アニメ×ダンス文化のパイオニア、REAL AKIBA BOYZが大会アンバサダー&アドバイザーに就任!
彼らの活動にも要チェック!

REAL AKIBA BOYZ

profile:レペゼン秋葉原のオタクB-BOY チーム。ネット上の関連動画総再生数は5億を超え、ブレイキンをはじめダンス全域における大会で日本代表として世界大会に出場する実力を持ちながら、アニメ× ダンス文化の立役者として活躍中!YOASOBI やTravis Japan などのアーティスト・コラボをはじめ数多くの企業CM コラボ、文化大使として海外フェスへの出演など名だたる活躍を誇る。

10月19-20日に大宮ソニックシティで開催される大会本戦に先駆けて、6月1日、パルテノン多摩にて本戦出展権をかけた公式予選大会が開催!
いざ、記念すべき歴史の〝ファースト・レジェンド〟の座を目指せ!

【大会名】Anime Choreography Legend 公式予選大会
【日程】2024年6月1日(土)
【会場】パルテノン多摩 大ホール

出展概要・ルール・エントリーはこちら!
https://legend-creative.jp/a-legend/qualifying/

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