JDACが描くダンス教育の可能性! 【中編】

インタビュー

今日、多くのメディアでダンスが取り上げられ、TVでダンスを観ない日はなくなりつつあるが、その盛り上がりを支えるのは〝技術的〟にトップレベルのダンサーたちだけではない。〝教育的〟にトップレベルの指導者の存在も、その一助となっているのだ! そしてダンスシーンと教育的シーンの架け橋となっているのが、JDACと呼ばれる組織。あまり表には出てくることの少ない陰の功労者である彼らが活躍する現場の実情、そしてその未来に迫る!

ダンスの持つ可能性――、 指導者が社会や文化を変える主役に!

JDAC代表理事
久岡 和也

Profile:多くの行政、教育機関、企業と連携し、ダンスの価値を高めるため活動し、全国各地の教育委員会や教育センター主催の研修では講義を担当。また、全日本ダンス教育指導者コンクールでは決勝審査委員、『 Legend Tokyo 』では過去3大会に渡り特別選定員を務めている。

次なる可能性はダンスで 〇〇予防!?

――新たな展開として進めている企画があるとお伺いしましたが……。

はい! 新しく「ダンス介護予防指導士」という資格の発行です。増え続ける高齢者が自立した生活を送れるよう予防のために行なう運動を介護予防運動といい、今とても需要が高まっています。ただ、効果はあってもつまらなくて続かないこともあるようで……。そういった介護の現場からの声を元に、ダンスを応用したら、楽しく続けられて介護予防になるんじゃないかと考えたんです!

――いつから資格の発行はスタートするのですか?

もう今年の4月から開始しています。実は3〜4年をかけて準備してきたプロジェクトなんです。正式に制度化するまで現場の声を丁寧に集め、何度もテストをして細かい調整をしてきました。安全面や運動的な効果も理学療法士と相談して考えました。

―― 実際、現場の高齢者の方々の反応はいかがでしたか?

どこの老人ホームでやっても喜んでいただいていますね! 好きな曲に変えるだけで、気分を変えられるので「次はあの曲でやりたい」という風に続けやすいですし、みんなで楽しんでできるというダンスの魅力を上手く活かせていると思います。身体的な効果はもとより、精神的にもいい影響が出ているようです!

専門の知識を身につけた 指導者を育てる!

――新しい資格「ダンス介護予防指導士」を取るには何を学べば良いのでしょうか?

ダンスの技術や知識、指導法の基礎的な部分は「ダンス教育指導士」と共通する部分ですが、それに加えて介護の現場で求められる専門知識が必要になります。高齢者が生活している環境や多くの方が抱えている心や身体の問題は、正しく学ばないと事故やトラブルを引き起こす場合もあるので、安全を守る意味でもダンスが介護現場に入っていくときに資格を作ることは必要です。

―― 実際には、どうやって資格を取得すればいいのか教えてください!

まずは専用の養成講座を受講していただきます。「Basic1」で初級、「Basic2」で2級の〝指導員〞資格が試験無しで取得でき、「Advance」を受講し試験を受けることで〝指導士〞になれます。〝指導士〞の試験内容は筆記、実技、面接です。介護に関する知識も基礎から教えますし、現場実習も行ないますので安心して受講していただけるようになっています。

―― 具体的にはどのような指導を行なうのですか?

例えばアイソレーションを用いることで、脳の中の運動野や体性感覚野を刺激します。他にも音楽に合わせて身体を動かすことで、脳内の血流や分泌物質にいい影響が出るんです。結果として認知症の予防や、日常動作の維持・改善がされるのですが、なにより高齢者の皆さんが生き生きとしてくるんですね! 現場からもかなりの要望が届いています。

社会を変えていくツール としてのダンス!

―― なぜ、久岡さんの中で介護とダンスが結びついたんでしょうか?

もともと私自身がダンサーではないので、ダンス自体をどうしようというより、ダンスの普及や指導者の育成を通して社会貢献したいというのが構想にあったんです。それがまず学校教育へのアプローチでしたが、その中であらためて生涯学習、生涯スポーツとしてのダンスが持つパワーに驚かされて、もっと可能性があると社会全体に視野を広げて見つけたのが〝介護〞だったんです!

――教育から福祉や医療の現場まで、日本社会が抱える問題をダンスで解決していこうということですね!

教育の中でも小中学校の現場に関してはいい流れができつつありますが、さらに幼稚園や保育園にも活動のフィールドを広げています。人手不足や労働環境の問題などで注目されてるので、ダンスで少しでも力になれれば……!

――まさに世代を問わず、生涯を通してダンスで社会が豊かになっていくんですね!

他のスポーツでは難しい部分もありますからね。ゆくゆくは全世代が集まる発表会ができたらいいなとは考えています。よく例としてカラオケを挙げるのですが、上手いとか下手とかの問題ではなく、みんなで楽しく踊れるか――。誰でもダンスが踊れて楽しめる世の中、そういった文化を作っていけたら素晴らしいですよね!

JDACが提案する新しい資格!! ダンス介護予防指導士とは!?


ダンス介護予防指導士:介護を必要とする高齢者が急増する昨今、ダンスを通じて、認知機能や運動機能、そしてコミュニケーション面から社会生活を営む能力をサポートしていくプロ。ダンスの基礎的なトレーニングを通して脳を活性化させ、日常動作の維持・改善を促していく他、楽しみながらダンスに取り組むことで生きがいに繋げていく目的がある。

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