パリ五輪にブレイクダンス決定!!

カルチャー
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2020年12月7日、ダンスが世界の競技となった。国際オリンピック委員会(IOC)理事会において、2024年夏に開催されるパリオリンピック競技大会の新競技として、ダンススポーツ競技のブレイキン(ブレイクダンス)種目の追加が正式に決定した。
ブレイキンは今回初めてオリンピックで採用された。

 

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若い世代への興味を


近年、“オリンピックの若返り”と“ジェンダー平等”を目指しているIOC。IOCのバッハ会長は「ブレイキンは男女のバランスが取れ、若く、さらにアーバンなスポーツだ」と評価している。また、新競技の優先事項として「特に若い世代の間で人気のある競技を導入すること」を重視したことが明らかになっている。

日本人初となる個人での世界大会優勝を果たしたB-boy「TAISUKE」がオーガナイズする大会「BREAK ARK」。“カルチャーでありスポーツ”として、ブレイキンを広めている。

採点基準はどうなる?


現在、世界で最も人口の多いジャンルと言われているブレイキン。ブレイクビーツやファンクなど基本的に軽快な音楽に合わせて交互に演技を披露し、技術や表現力、完成度などを競うダンススポーツとして知られている。選手が1対1で対戦する個人戦とチームを組んで対戦するチーム戦がある。彼らをB-boy,B-girlと呼び、技術的なスキルだけでなく、強さやスピード、リズム、軽快さといった創造性、スポーツ性、スタイルだけでなく音に対する芸術性も審査対象となる。
今回、ダンサーたちが最も懸念している事項が採点基準。立ったままステップを踏む「トップロック」や地面に手をつき、素早くさまざまな足さばきを見せる「フットワーク」を中心としたスタイルと、背中や肩、頭など体のさまざまな部分でアクロバティックに回転する「パワームーブ」を中心とスタイル、さらに最近では特殊ではあるが、体の柔らかさを特長とした軟体のようなスタイルも存在する。
オリンピックで考案されるという独自の採点法について、情熱やオリジナリティよりも技術点が優先されるのではと不安視する人々もいるものの、 多くの人がブレイクダンスの正式競技化を歓迎している様子。
IOCのバッハ会長は「今後も包括的で魅力的、伝統的な会場の外でも実施できる若者に特化したイベントを見せていきたい」と説明した。

個人だけでなくブレイキンチーム「九州男児」「FOUND NATION」としても活躍するISSEI。数々の偉業を成しとげた日本を代表するB-boyである。

Shigekix「率直に嬉しい」

14歳から18歳までを対象としたIOCが主催する世界的な総合スポーツ大会、ユースオリンピックのブレイキンで銅メダルを獲得した18歳の半井重幸選手(Shigekix)は「率直にすごくうれしく思います。新たに大きなモチベーションにつながる目標が増えたこと、またブレイキンが好きなひとりの人間として、たくさんの方々にブレイキンを知ってもらえるすばらしい機会ができたことをとても嬉しく思います。今後の活動を通して、より多くの方々に魅力を伝えられたらと思っております」と未来に希望を持っていた。

 

また、去年の世界選手権で優勝した21歳の湯浅亜実選手(Ami)は「私にとってブレイキンは自分自身を表現するアートのようなもので、最初ブレイキンがスポーツの大会の一つになると知った時は驚きました。ブレイキンがオリンピックに採用されることで、いろんなことが変わると思いますが、私自身は今まで通り自分らしく、楽しく、目の前にあることに全力で挑んでいきたいです」とコメントした。

 

日本ダンススポーツ連盟ブレイクダンス本部の石川勝之本部長は「こんなにも早く採用されると思っていなかったので内心、驚いている部分もあります。ブレイキンはもともと“スポーツ”ではなく“カルチャー”として長年、発展してきたものの、世界中で体制が作られておらずユースオリンピックを機に世界中のブレイキンに関わるメンバーと手を取り合い、オリンピックに採用される日に備えて体制づくりに取り組んできました。日本の選手は近年、世界大会で優勝を含む好成績を連発しており、パリオリンピックでもメダルを取れるレベルの選手がたくさんいるのでパリで男女ともに金メダルを取れるよう、しっかり強化するとともに、“カルチャー”としてのブレイキンの発展にも尽力していきたいです」とコメントした。

提供:公益社団法人日本ダンススポーツ連盟

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