鬼才振付師avecoo、禁断と衝撃の連載企画!
『Legend Tokyo Chapter.7』を制し、7代目〝レジェンド〟となったavecooの連載企画がスタート! ここでは毎回ゲストをお呼びし、あんなことやこんなことまでギリギリのところまで語っちゃいます♪ さて、今回のゲストは昔から親交の深いあのお方。お互いの素顔に迫ります♡
この部屋の主人は……avecooさん!
avecoo
➤ instagram/avecoo
今回のお客様は……RANDYさん!
Randy Xtravaganza
➤ instagram/randy.xtravaganza
avecoo × RANDY
まず、お2人の出会いについて教えてください!
RANDY:私たちの出会いは10年以上前かな?まだ私がはな●るうどんでアルバイトしていた頃だから……。Boby NewberryというLAのダンサーのワークショップで、avecooちゃんがキャーキャー騒ぎながら遅れて入ってきて、「何この気持ち悪い子」って思ったのが第一印象ですね(笑)
avecoo:アタイもあんたのこと気持ち悪いって思ってたわよ!
RANDY:それからそのWSに誘ってくれたKIBUを通じてavecooちゃんとよく会うようになって、みんなで一緒に踊ろうってなったんです。それが〝帰国痴女〟(笑) その頃はまだ私もJAZZ FUNKでしたね。初めのころMIWAさんにも教わってました!
avecoo:VOGUEはその後だっけ?
RANDY:20歳くらいからだから無駄に歴は長いんですけど――、でもVOGUEってすぐできないんですよ、鍛錬をしないと。
avecoo:でもVOGUEってデブでも踊れるよね?
RANDY:も~ちろん~♪ デブでも踊れる、それがVOGUEよ。
avecoo:でもレッスンは超怖いよね、RANちゃん。あくびとかしたら・・・・・・。
RANDY:それはお行儀が悪いからでしょ? VOGUEって〝振る舞い〟もダンスの一部と化してパフォーマンスするから、テクニックの鍛錬とは別で大事にしてますね。
さて、この度avecooさんが『Legend Tokyo』で優勝されましたが、RANDYさんは優勝作品「あべ子といち子」をご覧になりましたか?
RANDY:本番行けなかったのでYouTubeですけど・・・・・・。
avecoo:え、ホントに観たのー? 流し観じゃないの?
RANDY:ちゃんと観ました! 1回(笑)
avecoo:(爆笑)――――っ、こういうとこ好きなの!
RANDY:注目は衣装の回収方法、あれは見事だった! avecooちゃんの作品はほとんど観てますけど、衣装チェンジが特徴的だと思うので、〝マリーアベコワネット(初期の作品)〟よりは格段にグレードアップしてるなと!
avecoo:ちょっと待って! 今回の作品はまずLGBTっていうテーマでしょ?
RANDY:順番があるでしょ! んー、真面目に話すと今回はグレーゾーンに手を出した気がして……。ゲイやオカマってのはネタになりやすいじゃないし、メディアにもよく出ていてイメージもわきやすいじゃないですか。そこをレズビアンでやったのがすごい!
avecoo:生徒が女の子ばっかりだからというのもあるけど……。いわれてみれば確かに。
RANDY:芸能やファッションの世界でもゲイをオープンにしてる人は多いけど、レズを公表してる人はなぜかまだ少ない。
avecoo:女性は性に関すること全般がオープンになってないから・・・・・・。この作品を通して、いい影響を与えることができたら嬉しいね。
お2人はいつ〝カミングアウト〟をされたんですか?
RANDY:実は私は自分の性に対して疑問を持ったことがなくて……、母親がフィリピンの出身で理解が深かったのが大きいですね。普通に小さい頃から姉のおさがりを着たり、セーラームーンとか好きだったり。だから逆にavecooちゃんとか他の人をみていて、カミングアウトってのがあるんだって知りました。
avecoo:アタイは16くらいの頃かな。当時、親には自分からハッキリ言わなかったけど、やっぱりわかっていたみたいで……。でも言っても言わなくてもどちらでもいいと思うんですよ。周りの環境も人それぞれで、カミングアウトして楽になることもあれば、言わない方が生きやすいこともあるし。
RANDY:avecooさんの実家にも2度ほどお邪魔したことがあるんですけど、お母様もとても素敵な方で・・・・・・、なんでこんな性格の悪い子に育っちゃったのか――。
avecoo:失礼ね、性格はいいわよ。でも本当に環境、市民権のある業界でよかったなって思いますよね。ダンスに出会えて! 仕事によっては言えない人も多いだろうし、ダンス界でもジャンルによっては言いにくい人たちもまだいるからなぁ。
今はダンスにどう向き合っていますか?
avecoo:RANちゃんは、ダンスで稼ごうとはしてないよね?
RANDY:そうね、思ってない。踊りに関して私が幸せな時間は、もちろんステージに立つのも好きなんだけど、それまでの準備が大好きなんです。ナンバーづくりでいうと、いままでにない振付を作ってる瞬間だったり、衣装を一からデザインして製作してる時間が好きだし、わくわくする! 他人より時間がかかっちゃうんですけどね。
avecoo:職人みたい。作品も毒があって好きだし、日本っぽい繊細さもあるし。
RANDY:好きなものを作品にしてるだけなんですけどね。
avecoo:私はレジェンドにはなったけど満足はしてなくて、東京オリンピックまでが勝負になるかなって思うので、それまでガンガン攻めていこうと思っています。海外、例えLAやNYはいつでもチャンスがあるけど、日本は今だから。
RANDY:私は全然目標とかなく日々生きてるんですけど(笑) とりあえず今回、『FINALLEGEND』にはじめてお邪魔させていただくことになって、コンテストではないので自分は自分らしく、生徒と真剣に向き合いながら作品づくりできたらなと思います。それと実は私は〝再演〟をしたことがないので、東西で計6ステージを通して何を感じるのか、自分でも楽しみですね!
avecoo:RANちゃんはまず彼氏を作ることでしょ!?
RANDY:それイコールダンス人生の終了みたいな、寿引退!?
avecoo:ごめんね、ハッキリ言うけど、それ多分叶わないと思う……。
RANDY:そうね。
一同:(笑)
※2018年12月発行「SDM VOL.63」より
>>>「あべこの部屋」#02 ヤサぐれ舞踏評論家 VS ヤサぐれオカマ振付師!
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