Legend UNIVERSE 2019 審査員インタビュー ~エンタメ・コンテンツとしての視点~

インタビュー

日本の芸能界を語る上では欠かせない〝お笑い〟の老舗かつ一大エンタメ企業である吉本興業。近年は本拠地である大阪で増大しつつあるインバウンド(海外観光客)を対象としたライブ・コンテンツにも注力している。そのプロデューサーとして活躍する稲冨聡氏に、芸能シーンの東西の違い、そして大阪でのインバウンド展開についてインタビュー!

インバウンド需要に向けて大阪の ライブ・コンテンツ開発を手掛けるプロデューサー!

吉本興業株式会社
コンテンツ事業本部 制作センター
ライブ制作セクション大阪
ポストよしもと 支配人
稲冨 聡

Profile:吉本興業入社後、大阪にて芸人のマネージャーを経験。その後の11年間、東京にてテレビ放送を中心とした数多くの番組や「ドキュメンタル」等のウェブコンテンツのプロデューサーを務める。2017年に大阪に戻り「KEREN」のプロデューサーやポストよしもとの劇場支配人を務めるなど、同社におけるライブ・コンテンツ事業の中心人物として活躍中。

万博で増え続ける海外観光客に向けて、
大阪のライブ・コンテンツはさらに重要になってくる!

海外観光客に向けて、大阪の劇場コンテンツは大本命。

――稲冨さんは吉本興業でずっとライブ・コンテンツに関わったお仕事をされていたのでしょうか?

最初は大阪で3年半マネージャーを経験し、その後、東京で11年間ずっとテレビやメディアの番組プロデューサーを務めていました。大阪に戻ったのは1年半前ですね。それからはライブ・コンテンツの企画開発をしています。1つの劇場の支配人をしながら、特に今は海外観光客をメインターゲットとしたノンバーバル( 非言語)のロングラン・レビューショー「KEREN 」のプロデューサーとしても動いています。

――吉本興業は〝お笑い〞のイメージが強いですが、近年では海外観光客向けのコンテンツも手がけられているんですね!

そうですね。特に今は2025年に万博も決まっているので大阪を盛りあげなくてはならないのは間違いない大本命で、海外観光客向けライブ・コンテンツはこれからもっと増えていきますよ。国内だと「なんばグランド花月に行ったらお笑いが見れる!」みたいに、例えばラスベガスみたいな、新しい海外観光客向けのメッカが大阪にできれば最高だな……と考えています!

――実際に海外観光客が日本で舞台を観にいくようにはなってきているのでしょうか?

「KEREN 」も徐々に海外のお客さんが来てくれるようになって今は、毎公演で必ず外国人のお客様が来られるようにはなってきています。やはり、やり続ければつながっていくという感触はありますね。 ゆくゆくは1000人近くのキャパを海外からのお客さんだけで埋められるようにしていきたいと思っています!

――海外に向けてのPRは、どのようなことをされていたんでしょうか?

会社自体としても海外に向けての大規模なPRは今までに経験がなく、最初は手探りの状態でしたね。海外ブランチと連携し、各国のメディアに取材していただいたり、公式サイトを多言語対応化したり、効果的なSNS施策を展開したり、あらゆることを試しております。ただ1度大きく取り上げられるだけではなかなか成果が出ないのでそこからどうやって発展させていくか、日々、ノウハウを蓄積している状況です。

お笑い業界に学ぶ東西の違い 長く活躍し続けるためには!?

――お笑い業界でも〝東西で地域性の違い〞はあるのでしょうか?

よく言われるのは、本当に実力があって面白い芸人は大阪に多い。これだけ多くの芸人さんがおられるので、やはり生半可な面白さでは目立てないですし、寄席も多いので日々研鑽できる場数も多い。対して東京はキャッチーさが重要視されていると感じます。ですから大阪はまず自分達が面白いって言ってもらえるように頑張る。対して東京は面白さを研ぎ澄ますというよりも、「テレビでどうやって爪痕を残すか」というような、目標や考え方が違う感じですね。結果的に東京で長く活躍している人は、大阪で実力を研いてきた人が多い印象はあります。あくまで個人的な意見ですが。

――ちなみにどのような人が活躍していくのでしょうか? 重要な何かはありますか?

やはり〝人間性〞だと思いますよ。才能があるだけではダメだと思います。売れてる芸人さんて、スタッフさんから好かれていたり、周りから必要とされたり、愛されてる人が多い。あとはブレない人ですね。才能があってスポットが当たったとしても、人間性がダメな人やブレている人って多分すぐ消えちゃうと思います。やはり「またスポットが当たったときに一緒にお仕事したいと思ってもらえる人間かどうか?」ということに尽きるかなと思いますね。

――なるほど、ダンスシーンにも通じる部分がありそうなお話ですね。

僕は深くダンス業界のことを理解しているわけではないですが、観ていて感情が動くかどうかというところはダンスを観る際に重視したいと思います。楽しいとか面白いだけではなく、泣けるとか怖いでもいい、「観ていて鳥肌が立つ!」のような、感覚として感動できるかどうかということは大事にしたいですね!

――『Legend UNIVERSE』では必ずそんな作品に出会えると思います!

これがきっかけで自分の中でも色んな企画やコンテンツにつなげられるようなことを思いつければと思っています! 大阪はダンス業界でもレベルが高いと聞いたことがありますので、この大会で大阪自体が盛り上がって、また新しいコンテンツが生まれていけば素晴らしいですね!

この業界からのアドバイス!

才能があるだけでは活躍し続けるのは難しい。
大切なのは「一緒にお仕事したい」と思われる人間性とブレない信念。

Job File


ノンバーバル・レビューショー
『KEREN 』プロデューサー
日本の伝統芸能と最先端のマルチテクノロジーが混然一体となった唯一無二のノンバーバル・レビューショー。2019 年の2 月から8月の約半年間にかけてロングラン公演が開催された。

 


劇場「ポストよしもと」
支配人
吉本興業が所有・運営する劇場。お笑いだけではなく、あらゆるジャンルの才能を発掘、育成、確立していくことや、新しいエンタメを届ける自由な空間の創造を目的としてさまざまなコンテンツが開催されている。

 


くっきープロデュース VRお化け屋敷
『マンホール』プロデューサー
野性爆弾・くっきーがVRお化け屋敷をプロデュース。くっきーの奇想天外な発想と、最先端ホラーVR技術が融合し、「恐怖」と「笑い」の世界にいざなう。

 


Amazonプライム・ビデオ
「ドキュメンタル」プロデューサー
「HITOSHI MATSUMOTO presentsドキュメンタル」を企画段階からシーズン1~3までプロデューサーを務める。地上波テレビでは放送できないようなウェブオリジナルのコンテンツとして国内では有数の視聴数を誇る。

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