【速報レポート】原点にして進化点! 梅棒的エンタメ度120%の『OFF THE WALL』

舞台レポート
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ダンス×演劇×J-POPによるパフォーマンスを武器に活動するエンターテインメント集団〝梅棒うめぼう〟の記念すべき第10回公演が2020年2月6日、東京はこくみん共済 coop ホール(全労済ホール)/スペース・ゼロにて開幕! その初日を前に行なわれた公開ゲネプロ(舞台通し稽古)の様子を写真とともにお伝えしよう!

梅棒とは?

さまざまなJ-POPにのせて繰り広げられるダンスと演劇(芝居)で、セリフを(ほぼ)使わずにストーリーを展開するエンターテインメント集団。近年では数多くの著名ミュージカルや舞台作品、アーティスト・ライブの演出や振付、ダンサーとして活躍している。また、個々のメンバーもMCに役者、フォトグラファーに殺陣師、トートダンサーに社長など、さまざまな得意分野や肩書きを持つマルチなクリエイター集団でもある。


昭和から平成に移り変わる時代の小学生の姿、それを取り巻く大人たちの姿が実に活き活きと描かれる。
photo:角田大樹

 梅棒の過去公演のほとんどは、外部の人気俳優やアイドル、ダンサーにパフォーマーなどさまざまな個性を持った客演陣が参加。それも公演の魅力の1つでもあったが、なんと今回は客演は一切なし! 梅棒メンバー11名だけで創りあげる純度100%の公演は2015年の第4回公演以来であり、10回目公演の開催を迎えた彼らの次の未来へと向けた決意を感じさせる〝節目の舞台〟と言えるだろう。

 舞台の物語は、昭和から平成へ移り変わる約30年程前の小学生たちを中心に展開される。その時代を知る者からすると「いたいた、こんな同級生!」と思える活き活きとしたリアルな小学生キャラクターの表現に、そのモチーフとなった(と思われる)キャラクターも懐かしさを感じさせる絶妙な設定! 作・総合演出であり主宰の伊藤今人氏が語る「ノスタルジー満タンの、僕なりのこの時代への讃歌」が存分に味わえる内容だ。

もはや見た目だけでそのキャラクターの性格が伝わってくるかのような分かりやすい表現や演出は彼らの真骨頂だ。 photo:角田大樹

 ひ弱なメガネ少年に貧乏少年、 ガキ大将に取り巻きのお金持ち君、男子に口うるさい学級委員長と内気な女子など個性豊かなキャラクターたちが〝小学生あるある〟を繰り広げながらも、ある出会いをきっかけに物語が日常をちょっとはみ出し始め、さらにその裏でも大変なことが……。

 話の核心に触れてしまうため、これ以上の内容のレポートは後日公演終幕後にアップ予定! しかし、随所にちりばめられたバカバカしくも心の底から笑えるエンタメ性、そして「子供が何事かを成し遂げて大人になる」というジュブナイル小説的な感動が終演後に押し寄せることは間違いない。

「こんなことやってたなぁ……」。アラサー以上の紳士淑女の来場者には突き刺さるシーンが多く繰り広げられる。photo:角田大樹

 セリフが(ほぼ)ないのに話が分かる、笑える、感動できるという異質なスタイルを長きにわたって追求し続けている、梅棒の原点と覚悟と進化が伺えるエンターテインメント空間がそこにあったと言えるだろう!

梅棒代表 作・総合演出
伊藤今人より今回公演に込めた想い

伊藤今人
伊藤今人

 僕らギリギリ昭和世代が子供の頃は、JPOPが全盛で流行した曲はみんな知っていてみんな歌える時代でした。対して今は、国民全員歌えちゃうようビッグヒットは生まれにくい状況にあります。

 楽曲に限らず、あらゆるものを消費者側が選んで入手できるようになった現代において、幼い頃の”あるある”みたいなものも人それぞれ。今の子供たちは大人になった時の思い出話に花が咲きにくいんじゃないかなあって思ったりします。

 梅棒第10回公演の出演者はメンバー11人のみ。全員が30代になったこのタイミングでの完全単独公演。最も我々らしい作品にするべく選んだテーマは「小学生」。我々を産み、育んでくれた「昭和・平成」という時代への讃歌です。

 令和になった今だから、そしてこの11人だけだからこそできる、ノスタルジーと馬鹿馬鹿しさに満ちた我々梅棒の全力投球を、ぜひ劇場で堪能してください!


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梅棒 10th Anniversary『OFF THE WALL』
2020年2月6日(木)~2月16日(日)
東京・こくみん共済 coop ホール(全労済ホール)/スペース・ゼロ

http://umebou.daa.jp/10th_offthewall/

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